大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和47(ク)334 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において特に最高裁判所に

抗告を申し立てることを許した場合に限られ、民事事件については、民訴法四一九

条ノ二に定められている抗告のみが右の場合に当る。ところが、本件抗告理由は、

本件裁判官忌避申立却下決定(原審昭和四六年(ウ)第九二一号)に対する抗告人

の特別抗告申立(原審同年(ラク)第二二号)が抗告期間を徒過したとして、これ

を却下した原決定の認定判断を違法として非難し、これを前提として原決定につき

所論違憲を主張するところ、記録によれば、原審は、右忌避申立却下決定の正本を

抗告人に対し民訴法一六二条による郵便送達に付したが、送達不能となつたので、

同法一七〇条二項により昭和四七年一月二〇日右正本を書留郵便に付して発送した

こと、右特別抗告は同年一月二九日申し立てられたことが認められるのであつて、

右書留郵便に付する送達は発送のとき送達の効力が生ずるから(民訴説法一七三条)、

右特別抗告の申立が抗告期間を徒過していることは明らかであつて、原審の認定判

断に違法はなく、これを前提とする所論違憲の主張は、その前提を欠くといわなけ

ればならない。その余の論旨は、前記忌避申立却下決定について違憲事由を主張す

るものであつて、原決定の判断には関係がない。よつて、本件抗告理由は、すべて

民訴法四一九条ノ二所定の場合に当らないと認められるから、本件抗告を不適法と

して却下し、抗告費用は抗告人に負担させることとし、主文のとおり決定する。

昭和四七年一一月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 川 信 雄

- 1 -

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 岡 原 昌 男

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!