大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和50(あ)1174 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意のうち、違憲をいう点は、原判決を具体的に論難するもの

ではなく、判例違反をいう点は、判例の具体的な摘示を欠き、その余は、事実誤認、

量刑不当の主張であつて、すべて適法な上告理由にあたらない。

弁護人岩下孝善の上告趣意第一点は、第一審において、裁判所外の証人尋問に被

告人を立ち会わせなかつたことが憲法三七条二項前段に違反するというのである。

しかし、裁判所が証人を裁判所外で尋問する場合に、被告人が勾留されているとき

は、弁護人に立会の機会を与えてあれば、必ずしも被告人自身を証人尋問に立ち会

わせなくても、前示憲法の規定に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭

和二四年(れ)第一八七三号同二五年三月一五日大法廷判決・刑集四巻三号三七一

頁、昭和二六年(あ)第二三九〇号同二八年三月一三日第二小法廷判決・刑集七巻

三号五六一頁、昭和二六年(れ)第二五一八号同三〇年四月六日大法廷判決・刑集

九巻四号六六三頁)とするところである。記録によると、所論の証人尋問の日時、

場所は、被告人及び弁護人の在廷する公判廷で告知されており、証人尋問には弁護

人が立ち会つて反対尋問していることが認められるから、勾留中の被告人を立ち会

わせなかつたとしても、所論の証人尋問手続が前示憲法の規定に違反するものでは

ない。論旨は理由がない。

同弁護人の上告趣意第二点は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあた

らない。

よつて、刑訴法四〇八条、一八一条一項但書により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり判決する。

昭和五〇年九月一九日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 吉 田 豊

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

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