大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和51(あ)535 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中七〇日を本刑に算入する。

理 由

弁護人志賀剛の上告趣意のうち、刑訴規則が憲法八一条に違反するという点につ

いて

憲法は、審級制度を如何にすべきかについては八一条において「最高裁判所は、

一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有

する終審裁判所である。」と定めている以外何ら規定するところがないから、この

点以外の審級制度は立法をもつて適宜これを定めるべきものであり、合憲の判断を

した簡易裁判所等の第一審判決に対する不服を、控訴審裁判所の判断を経たうえで

最高裁判所に申し立てるべきものとするか、それとも、直接最高裁判所に申し立て

ることができるとするかは、もつぱら立法政策の問題であつて憲法適否の問題では

ないから、所論は前提を欠き、適法な上告理由とならない。

同上告趣意のうちその余の点及び被告人本人の上告趣意について

本件はいわゆる跳躍上告事件であるが、検察官でない者が簡易裁判所のした第一

審判決に対し最高裁判所に跳躍上告の申立をするのは、「その判決において法律、

命令、規則若しくは処分が憲法に違反するものとした判断又は地方公共団体の条例

若しくは規則が法律に違反するものとした判断が不当であることを理由と」すると

きに限り許されるものである(刑訴法四〇六条、刑訴規則二五四条)ところ、所論

はかかる判断が何ら示されていない第一審判決に対する不服をいうにすぎないもの

であつて、適法な跳躍上告の理由とならない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書、刑法二一条に

より、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

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昭和五一年九月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 吉 田 豊

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 本 林 讓

裁判官 栗 本 一 夫

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