大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和51(あ)613 判決

主 文

原判決中「当審における未決勾留日数中二三〇日を原判決の本刑に算入

する。」との部分を破棄する。

原審における未決勾留日数二〇二日を本刑に算入する。

その余の部分に対する本件上告を棄却する。

理 由

検察官の上告趣意について

記録によれば、被告人は、本件について、昭和四九年一二月一七日勾留状の執行

を受け、勾留中起訴され、同五〇年八月二五日東京地方裁判所において無期懲役の

言渡しを受け、同月二六日控訴の申立をし、引き続き勾留のまま同五一年三月一五

日原裁判所において、「本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中二三〇

日を原判決の本刑に算入する。」との言渡しを受けたものであることが明らかであ

つて、原審における未決勾留日数は、右控訴申立の日である同五〇年八月二六日か

ら原判決言渡しの日の前日である同五一年三月一四日までの計二〇二日であること

が認められる。

ところで、現実に存在しない未決勾留日数を本刑に算入することが刑法二一条の

適用を誤り違法であることは、論旨引用の当裁判所昭和三八年(あ)第二九六五号

同四一年一月一八日第三小法廷判決・裁判集刑事一五八号一頁及び昭和四二年(あ)

第四四三号同年四月一四日第三小法廷判決・裁判集刑事一六三号七九頁の各判示す

るところであるから、原判決が、被告人の原審における未決勾留日数は二〇二日で

あるのに、右日数を超えて原審における未決勾留日数中二三〇日を第一審判決の本

刑に算入する旨言い渡したことは、刑法二一条の適用につき右判例と相反する判断

をしたものといわなければならない。論旨は理由があり、原判決中右の部分は、刑

訴法四〇五条二号、四一〇条一項本文により破棄を免れない。

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よつて、同法四一三条但書により、原判決中「当審における未決勾留日数中二三

〇日を原判決の本刑に算入する。」との部分を破棄し、刑法二一条を適用して原審

における未決勾留日数二〇二日を本刑に算入し、原判決中その余の部分に対する上

告は、上告趣意としてなんらの主張がなく、したがつてその理由がないことに帰す

るから、刑訴法四一四条、三九六条によりこれを棄却することとし、裁判官全員一

致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官小嶌信勝 公判出席

昭和五一年七月九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 本 林 讓

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 吉 田 豊

裁判官 栗 本 一 夫

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