大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和51(さ)6 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人を罰金三万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一、〇〇〇円を一日に換算

した期間、被告人を労役場に留置する。

理 由

本件記録によると、熊谷簡易裁判所は、昭和五〇年二月二八日、被告人に対する

道路交通法違反被告事件(同庁昭和五〇年(い)第三〇四号)につき、「被告人は、

建材店を営み、同店の車両等の運行を直接管理する地位にある者であるが、その業

務に関し、同店の従業員であるA(当二四年)に対し、昭和四九年九月一一日午後

二時ころ、熊谷市大字ab番地の同店作業所において、法定の除外事由がないのに、

自動車検査証に記載された最大積載量三、九二〇キログラムを二、一九〇キログラ

ム超えた六、一一〇キログラムの生コンクリートを積載して普通貨物自動車を運転

することを命じたものである。」旨の事実を認定したうえ、右の事実に道路交通法

七五条一項五号、一一九条一項一二号その他の法律を適用し、「被告人を罰金六万

円に処する。右罰金を完納することができないときは、金一、〇〇〇円を一日に換

算した期間、被告人を労役場に留置する。」旨の略式命令を発し、この略式命令は、

同年三月二三日確定したことが明らかである。

しかしながら、道路交通法の右各規定によると、本罪の罰金の法定刑の最高額は

三万円であるから、これを超過して被告人を罰金六万円に処した右略式命令は、法

令に違反したものであり、かつ、被告人のため不利益であるといわなければならな

い。

よつて、刑訴法四五八条一号により原略式命令を破棄し、被告事件につきさらに

判決する。

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原略式命令の確定した事実に法令を適用すると、右事実は、道路交通法五七条一

項、七五条一項五号、一一九条一項一二号、道路交通法施行令二二条二号、罰金等

臨時措置法二条一項に該当するから、所定刑中罰金刑を選択し、その額の範囲内で

被告人を罰金三万円に処し、換刑処分につき刑法一八条を適用して、主文のとおり

判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官田村秀策公判出席

昭和五一年四月三〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 本 林 讓

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 吉 田 豊

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