大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和57(あ)1121 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人黒田純吉、同近藤康二の上告趣意のうち、刑法一七五条は根拠なく表現の

自由を制約するものであり、憲法二一条、三一条に違反することをいう点が理由の

ないことは、わいせつ文書の出版を刑法一七五条で処罰しても憲法二一条に違反し

ないとする当裁判所大法廷判例(昭和二八年(あ)第一七一三号同三二年三月一三

日判決・刑集一一巻三号九九七頁、同三九年(あ)第三〇五号同四四年一〇月一五

日判決・刑集二三巻一〇号一二三九頁)の趣旨に徴し明らかである。

同上告趣意のうち、わいせつの概念が不明確であるとして刑法一七五条が憲法三

一条に違反するという点は、刑法一七五条の構成要件は、所論のように不明確であ

るということはできないから、所論は前提を欠き、その余は、事実誤認、単なる法

令違反、量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな

い。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和五八年七月一五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 牧 圭 次

裁判官 木 下 忠 良

裁判官 鹽 野 宜 慶

裁判官 宮 崎 梧 一

裁判官 大 橋 進

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