大判例

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札幌地方裁判所 平成6年(わ)417号 判決

一 宣言の日

平成七年三月一〇日

一 裁判所

札幌地方裁判所刑事第一部一係

一 裁判官

木村烈

一 検察官

村瀬正明

一 被告人

1 本店の所在地

札幌市中央区南一条西九丁目四番一号

法人の名称

新日本エステート株式会社

代表者の氏名

櫻田能久

2 本籍

東京都豊島区池袋三丁目二番地五

住居

札幌市中央区宮の森二条一五丁目一番一四号

職業

会社役員

氏名

櫻田能久

年齢

昭和一六年一〇月二四日生

一 罪名

法人税法違反

一 判決主文

被告人新日本エステート株式会社を罰金五〇〇〇万円に、被告人櫻田能久を懲役一年六月に処する。

被告人櫻田能久に対し、この裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予する。

訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。

一 罪となるべき事実の要旨

被告人新日本エステート株式会社は、札幌市中央区南一条西九丁目四番一号に本店を置き不動産売買及びその仲介等を業とする会社であり、被告人櫻田能久は、同会社の代表取締役としてその業務を統括する者であるが、被告人櫻田能久は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同社が行った株式会社札幌ハマナスリゾートの株式の売却代金を仮名の口座に入金するなどの不正な方法により所得を秘匿した上、平成元年四月一日から平成二年三月三一日までの事業年度における被告人新日本エステート株式会社の実際所得金額が四億二、〇一六万三、四二九円であったにもかかわらず、平成二年五月三一日、札幌市中央区大通西一〇丁目札幌第二合同庁舎所在の所轄札幌中税務署において、同税務署長に対し、所得金額が皆無でこれに対する税額も皆無である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、そのまま法定納期限である同日を徒過させ、もって不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額一億六、七一八万五、二〇〇円の全額を免れたものである。

一 適用した罰条

(被告会社につき)

法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項

(被告人櫻田につき)

法人税法一五九条一項、刑法二五条一項(ほ脱税額が高額である上、ほ脱率も一〇〇パーセントであること、所得を仮名口座に預金して隠匿するなど計画性が窺えること、証拠隠滅工作を行っていたことなどの事実に照らすと刑責は重いが、他方、本件に至る前の税理士間の引継ぎが不十分であったこと、本件の前提となる取引に暴力団がからみ、被告人は暴力団員から執拗な嫌がらせを受けていたこと、反省の念を示していること、新たな顧問税理士の下で経理体制を改善したこと、国税との間で分割方式による納税計画の合意が成立し、一部納税済みであり、残余についても分割納付が予定されていることなど被告人のために酌むべき事情も考慮)

(被告人両名につき)

刑事訴訟法一八一条一項本文、一八二条

(裁判官 木村烈)

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