大判例

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札幌高等裁判所 昭和27年(う)497号 判決

本件記録を調べて見るに、原審第三回公判調書(判決言渡調書)には、公判をした裁判所の裁判官として橋本金彌が記載されているにも拘らず、右調書の表面欄外上部には原審第一、二回公判期日の審理には関与したが右第三回公判期日には出席しなかつた裁判官三橋弘の認印が押捺されていることは所論のとおりである。しかして公判調書には裁判所を構成し公判に関与した裁判官が認印するか又は該裁判官に差支えがあるときは、裁判所書記官がその理由を附記して署名押印しなければならないものであることは、刑事訴訟規則第四十六条により明かなところ、前記公判調書はその要件を具備していないばかりでなく右の如く、第三回公判期日に出席していない裁判官三橋弘の認印があるのであるから、右規則第四十六条刑事訴訟法第四十八条に違反するもので無効であるといわなければならない、かくては判決言渡手続が適法になされたかどうかを証明する資料がないものというべく、この訴訟手続上の違法は判決に影響を及ぼすことが明らかである、論旨は理由がある。

よつてその余の控訴趣意に対する判断を省略し、刑事訴訟法第三百九十七条第三百七十九条により原判決を破棄し、同法第四百条本文に則り原審である釧路地方裁判所に差戻すことにし、主文のように判決した次第である。

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