大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

札幌高等裁判所 昭和35年(ラ)46号 決定 1960年6月27日

抗告人 ○○喜孝

主文

原審判を取り消す。

抗告人の名「喜孝」を「芳孝」に変更することを許可する。

理由

本件抗告の理由は別紙記載のとおりである。

本件記録によると、抗告人は昭和二三年以来「芳孝」なる名を通称として使用し、小学校、中学校、高等学校を通じ一貫して「芳孝」なる名を使用していた事実を認めることができる。そうとすると、抗告人の名「喜孝」を「芳孝」に変更するについて、戸籍法第一〇七条第二項にいわゆる「正当な事由」があるものと言い得るから、被告人の名の変更申立を理由あるものとして認容するのが相当である。

よつて特別家事審判規則第一条、家事審判規則第一九条に従い、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 乾久治 裁判官 臼居直道 裁判官 安久津武人)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例