大判例

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札幌高等裁判所 昭和47年(う)157号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕なお、原判決中被告人松平に関する部分を職権で調査してみると、「罪となるべき事実」において、第三の一として、佐々木杉松との共謀にかかる上野昇ら四名に対する金員の供与および立候補届出前の選挙運動の事実、第三の二の(一)ないし(八)として、広長やえらとの共謀にかかる高木ツセら八名に対する合計三万二、〇〇〇円にのぼる各金員の供与および立候補届出前の選挙運動の事実をそれぞれ認定摘示し、「証拠の標目」において、右認定にそつて証拠を掲記しながら、他方「法令の適用」において、第一および第二の事実についての公職選挙法の罰条への適条・刑種の選択に引続いて、「判示第三の(一)ないし(八)の各所為はそれぞれ((一)は四名に対する行為を包括して)同法第二三九条第一号、第一二九条、第二二一条第一項第一号、刑法第六〇条に該当する」とし、科刑上一罪の処理等をしたうえ、ただちに併合罪の加重を行なつて処断刑を導き、さらに、「判示第一および第二の罪において……供与を受けた……金二〇、〇〇〇円と金一五、〇〇〇〇円のうち金三二、〇〇〇円を判示第三の(二)ないし(八)の所為で他に供与しているのでこれを控除した残金三、〇〇〇円」について、これを追徴する旨摘示している。

すなわち、原判決は、法令の適用を表示するにあたり、第三事実には一および二の類別のあることを看過し、全体としてみるとき、「第三の(一)ないし(八)」によつて第三の全事実(第三の一および同二の(一)ないし(八))を示し、そして、第三の「(一)」によつて第三の「一」を、「第三の(二)ないし(八)」によつて「第三の二の(一)ないし(八)」を示したと考えられる、不完全な記載をしている。

しかし、ともかくも原判決のした法令の適用の趣旨が判文上右のとおりに解され、かつ、その法令の適用が結局認定事実の全部にわたるものとなる以上、右の瑕疵は訴訟手続の法令違反をもつて論ずべきであるとともに、右で示した表示の趣旨にしたがえば、原判決のした法令の適用によつてその主文が正当に導かれるので、右の法令違反は判決に影響を及ぼさないものということができる。

(岡村治信 神田鉱三 横田安弘)

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