大判例

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札幌高等裁判所函館支部 昭和24年(を)222号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(要旨)

惟うに、判决言渡の爲の公判期日は、審理を終結して單に判决の言渡のみを爲す期日であるから、距離や交通機關の關係で、多くの日時を費し又多額の費用を要するような場合には、辯護人が出頭しないこともあり得るのであつて、之を辯論の爲の公判期日と同視することはできない。從つて一度審理を終結した事案に付辯論再開の决定を爲した場合には、刑事訴訟法第二七三條第三項により改めて公判期日を辯護人に通知しなければならない。之を爲さずして、辯護人が出頭しないからといつて、直ちに刑訴法第二九〇條を適用して、當該事案に通じない他の辯護人を選任して審理することは、辯護權の行使を制限することになり、新刑訴法並びに刑訴規則の認めないところと解さねばならぬ。ところで、原審第一乃至第三回公判調書の記載によると、原裁判所は判决言渡期日として指定告知した昭和二四年一〇月一七日の第三回公判期日に於て、檢察官の請求により辯論を再開するに當り、國選辯護人として第一、二回公判期日に出頭した辯護人溝口久太が出頭しなかつたので、偶々在廷した辯護士畠山仁市郞を辯護人に選任した上、辯論再開の决定を告知して、即時檢察官の訴因變更の陣述に基き、事實並びに證據の取調を爲し、右辯護人溝口に對し審理の爲の公判期日を通知しなかつたことが明かであるから原審は右公判期日の審理を爲し辯論を終結した違法があるものという外ない。畢竟原審は刑訴法第二七三條第三項に違反し辯護人に通知しないで審理した違法があり、右違反は判决に影響を及ぼすこと勿論で破棄を免れない。

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