大判例

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札幌高等裁判所函館支部 昭和28年(う)105号 判決

原判決の認定事実に対する法律の適用は所論のとおりであつて、原判決摘示中第一の(一)の会員購買通帳は所論の如く専門店加入者は此購買通帳により同会加盟店より商品を購入した場合月賦弁済の利益を有するにすぎないのであるから之を同会加盟店より商品購入に使用するほか他に利用の途なく、購買通帳の利用による商品の騙取(第一の(二)第二)は購買通帳の騙取(第一の(一))の当然の結果たる行為であると云わなければならない。

しかし乍ら牽連犯に関する規定は、犯罪競合の一場合の規定であつて併合罪と同一章に規定せられていること、その手段、結果の各犯罪は実質的には独立した別箇の犯罪であること等により之等行為が同時に審判せらるべき場合又は同時に審判せらるべきであつた場合にのみ牽連犯として処断せらるべきであつて然らざる場合は之について別箇にその責任を論ずるのでなければ犯人をして不当にその罪責を免れしむる結果となるからである。

之を本件について考察するに、購買通帳の騙取行為(第一の(一))とその結果たる行為である商品騙取行為(第一の(二))とは確定判決を経た犯罪と同時に審判せらるべきであつたのであるから刑法第五十四条第十条により之を一罪とし、尚確定判決を経た罪及び原判決挙示第一の(三)の罪との併合罪であるから同法第四十五条後段第四十七条第五十条第十条を適用し、確定判決後の事犯である原判決挙示第二商品騙取行為はそれぞれ別箇の犯罪として之又同法第四十五条前段第四十七条第十条を適用して処断すべきである。

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