大判例

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東京地方裁判所 昭和27年(ワ)5762号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実〕原告は被告に対し(イ)不法転貸を理由として賃貸借契約の解除を主張し(ロ)予備的に自己使用を理由として解約の申入をした。

被告は(イ)に対して訴外小谷・西尾両名を一時本件家屋に同居させた事実を認めたが、同訴外人等はいずれも被告の親戚で、入学試験受験のため被告の子供と同室に起居せしめていたもので、食費も実費の支払を受けていたに過ぎないから転貸ではない。(ロ)に対しては正当事由の存在を争うと述べた。(他の爭点省略)

〔判断〕原告敗訴

裁判所は争点(イ)については略被告の主張に近い事実を認定して転貸に当らないと判断し、争点(ロ)については原告主張の正当事由が認められないとして結局において原告の請求を棄却したが、期間の定めのある賃貸借契約も更新後においては解約の申入をなしうると判断している。曰く。

「……の証言を総合すれば、訴外小谷は被告の弟の遠縁に当る者で、先ず東京都所在の大学予備校に入学、次いで東京都所在の大学に入学のため上京し、経済的事情から本件家屋に同居を求めたので、被告において昭和二十七年五月末頃から同居させるようになつたが、大学の入学試験に失敗して昭和二十八年五月頃本件家屋から退去したこと、訴外西尾は被告の知人で昭和二十七年九月頃上京し、大学予備校に入学して小谷と同じ事情から本件家屋に同居するようになつたが、同じく大学の入学試験に失敗して同二十八年四月末頃本件家屋から退去したこと、右両人はいずれも本件家屋二階八畳間に被告の子供達と起居を共にし、その出入につき常々監督を受けていたこと、被告において間代を徴することなく、ただ食費として実費支弁の趣旨の下に毎月金三千五百円の支払を受けていたに過ぎないことが認められ、他にこれを左右するに足る証拠は存しない。これ等事実に徴すると被告は右訴外両人を臨時に同一の世帯の一員として比較的短期間本件家屋に収容していたに過ぎないと解するのを相当とする。」…以下略…

「ところで、本件賃貸借契約においてはその期間が昭和二十三年六月二十一日から同二十七年六月二十日までの五ケ年間と定められていることは前記認定のとおりであり、本件賃貸借契約が右期間満了の際に前と同一の条件で更新されたことは当事者間に争がないが、右更新後においては正当の事由がある限り右賃貸借解約の申入をすることを妨げるものではないと解するのを相当とする。」…以下略…

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