大判例

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東京地方裁判所 昭和33年(モ)2426号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実と判断〕債権者は債務者中茎にたいする債権を担保するため債務者ら共有の本件不動産に抵当権の設定ならびにこれが登記手続を経由すべきことを約したところ、債務者らはその後契約書の調印に応じない。そこで債権者は債務者らを相手どり抵当権設定登記手続請求の訴提起の準備中であるが、債務者らにおいて本件不動産の所有名義を変更するおそれがあるので東京地方裁判所に右不動産に対する仮処分の申請をなし、同年一月二十四日債務者に対し処分禁止の仮処分決定をえたしだいで、右決定は相当であるからこれが認可を求める旨主張した。判決は本件仮処分の申請を却下すべきものと判断し、つぎのとおり説明した。(なおかような場合は抵当債権に基き仮差押をするほかはないと附言している)曰く。

「仮処分訴訟において裁判所がその裁量によつて定める処分の内容には本案訴訟において請求し得る範囲内たるべき制約が存するところ抵当権は債務の弁済がない場合目的物から優先弁済を受ける権利であつて目的物につきこれが設定者をして有効に法律的処分をなさしめないだけの拘束力を有するものではなくその設定登記請求権の如きも、もとより目的物の処分差止の権能を包蔵するものでないから抵当権又はその設定登記請求権を保全するため目的物の処分禁止の仮処分をなすことは本案請求権以上のものを債権者に与える結果となり、仮処分の性質上許されないと解すべきである。」

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