大判例

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東京地方裁判所 昭和41年(ワ)7581号・昭41年(ワ)8682号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕本件記録によれば、標記第七、五八一号事件は、中島輝雄を原告とし、高田工業株式会社を被告とする当庁昭和四一年(ワ)第二、九〇一号建物所有権移転登記請求事件の訴訟係属中に、武山直次郎が右の原被告双方を相手方として訴訟参加した当事者参加申立事件であり(この事件の参加申出書が受理されたのは昭和四一年八月一一日である)、標記第八、六八二号事件は、右参加請求に対し、原告(反訴原告)中島輝雄が当事者参加人武山直次郎を相手方(反訴被告)として提起した反訴事件であるが、当裁判所とその構成を異にする受訴裁判所は、同年一一月一日に施行された基本たる前記第二、九〇一号事件の第五回口頭弁論期日において、右基本事件を標記両事件より分離したうえ、同事件につき同月二九日原告勝訴の判決を言渡し、爾後標記両事件の審理においては、武山直次郎を原告(反訴被告)、中島輝雄を被告(反訴原告)、富国工業株式会社を被告として取扱つたことがいずれも明らかである。しかして当裁判所の職権調査によれば、富国工業株式会社は、右判決につき東京高等裁判所に対し適法な控訴を提起したが(同庁昭和四一年(ネ)第二、八六五号)、昭和四二年九月一日の経過により、同会社が控訴を取下げたものとみなされて前記判決は確定するに至つたことが認められる。

しかしながら、本件記録に徴し、武山直次郎のなした前記訴訟参加は、民事訴訟法第七一条に基づく適法な当事者参加であると認められるので、本来、前記三事件については、参加人、原告、被告の三当事者を判決の名宛人とする一個の終局判決をのみなすべきものであつて、訴訟当事者の一部のみに関する判決をすることは許されないものと考える(最高判昭和四三年四月一二日民集二二巻四号八七七頁参照)。しかして、右違法が上訴審において是正されることなく右一部判決が形式的に確定したことは前記のとおりであり、それが再審(その適否、要件はさておく)によつて取消された形跡もないから、当裁判所において、右一部判決の残余の部分に相当する標記事件につき、追加判決をして事件を完結することもまたやむをえないものというべきである。もつとも、この場合、当裁判所が、すでになされた右一部判決の主文と矛盾牴触しない内容での合一確定をしなければならないとの拘束を当然に受けると解するのは相当でない。そして、その反面、武山直次郎の中島輝雄、富国工業株式会社両名に対する参加請求は、前記一部判決の確定に伴ない基本事件が消滅したにかかわらず、なおこれを民事訴訟法七一条に基づく参加請求として取扱う(したがつて同法六二条の準用がある)のが相当であると考える。

(伊東秀郎 小林啓二 篠原勝美)

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