大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和41年(ワ)8987号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕しかして、被告は右婚約の破棄につき、自己の責に帰すべき事由がない旨主張するので、この点につき判断する。被告は右につき縷々主張するが、証人近藤睦、同石越勝重の各証言および原、被告双方本人の各尋問の結果によれば、結局、被告は原告との性格の不一致に不安を感じ、本件婚約を解消したとの事実関係を認めうるに過ぎず、その余の本件全証拠によるも右以上の事実関係を認めることはできない。ところで、原、被告が昭和三七年九月から本件婚約成立まで約二年六カ月余にもわたり肉体関係を伴つた交際を重ねてきたことは、当事者間に争いがなく、この事情に前記の本件婚約が結納を取り交した上成立したことおよび被告が右婚約成立後、わずか二カ月余でこれを破棄したとの婚約成立の態様および破棄の事情を考え合わせれば、原、被告の右性格の不一致がいかなる点にあるかを判断、考究するまでもなく、単に性格の不一致との理由のみで、被告の右破棄の責任を阻却しうるとは到底考えられず、被告の右主張は理由がない。(東原清彦)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!