東京地方裁判所 昭和43年(借チ)2044号 決定
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〔決定理由〕二 本件建物は現在申立人において紺野与次郎に賃貸しており、阿部義美が本件建物を譲り受けた後においても、阿部は右紺野に継続して賃貸する予定であること及び阿部の資力その他の事情からみて、本件建物及び借地権が阿部に譲渡されることが相手方に対して、不利益を与えるとするに足りる特段の事情のないことが認められる。よつて、本件借地権の譲渡は、これを許可するのを相当とする。
三 そこで附随の処分について検討するに、鑑定委員会は、本件土地の借地権価格を3.3平方米につき八万四千円と評価した上で、名義変更料としてその一〇%(借地部分141.38平方米として合計三五万九、二〇〇円)及び三年後の借地契約更新時に支払うべき更新料として、同額(但し年八分の複利現価率によつて計算した二八万五、四〇〇円)の合計約金六四万五千円を、申立人から相手方に支払わせるのが相当であるとしている。
当裁判所は、本件借地契約に関する従前の経過及び三年後における更新の可能性等を斟酌した上で、本件借地権の存続期間を二〇年延長することとして、申立人に対し右鑑定委員会の意見による金額の端数を切り上げた金六五万円を相手方に支払うのが相当であると認める。(西村宏一)