東京地方裁判所 昭和43年(借チ)2128号・昭44年(借チ)2012号 決定
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〔決定理由〕一 右木次喜八からの借地権譲渡許可申立および大嶋久之助からの建物および借地権譲受申立はいずれも適法と認められるので、借地法第九条の二第三項の規定により建物および借地権の対価を定めて大嶋久之助への譲渡を命ずべきである。
二 鑑定委員会の意見は、右譲渡の対価につき、合計金二三六万一、一〇〇円を相当としている。右金額は本件建物が全部第三者に賃貸されている事情からみて、収益還元法を用いて通常譲渡価格を算出し、その金額から地主への名義書替承諾料として借地権価格の一二%を控除したものである。当裁判所は右意見を参考とし、他方(一)本件借地契約の残存期間が昭和四八年二月一七日までであること(二)借地人木次は肩書地の自己所有の家屋に居住し本件建物は全部賃貸しており、地主大嶋は三男康義の営業のため本件土地を必要とし、期間満了の際返地して貰いたい旨本件申立前から申入れていたこと (三)鑑定委員会の意見は本件土地の更地価格を、3.3平方米あたり金二五万円としているが、附随処分についての希望意見を述べた際、その根拠として木次は金一五万円、大嶋は金二〇万円といずれも右価格よりもかなり低く評価していること (四)本件土地の現在の賃料は3.3平方米あたり月額金五〇円で、年額にして鑑定委員会の評価による底地価格の0.8%に過ぎないこと等の諸点を考慮し、右鑑定委員会の意見より若干減額した金二〇〇万円をもつて本件建物および借地権の譲渡の対価とするを相当と認める。(白石悦穂)
(一) 土地
東京都豊島区池袋六丁目一九一九番一
宅地 66.74平方米(20.19坪)
(二) 借地権
右土地を目的とし、賃貸人を大嶋久之助、賃借人を木次喜八とする普通建物の所有を目的とする賃借権
(三) 建物
右(一)の地上に存する(家屋番号一九一九番一〇)
木造瓦葺二階建店舗兼居宅 一棟
床面積 一階 43.8平方米(13.25坪)
二階 39.66平方米(一二坪)