東京地方裁判所 昭和44年(ワ)7033号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕本件事故現場は工場の構内の通路(幅として正確には確定できないが、被告車の進行方向からすれば、約八米)で他の車も通行する場所(舗装ずみ)であり、別紙見取図のとおり訴外車が右側に寄つて停車しており、その積荷に右側で原告は施繩していた。被告車(土橋運転手)は或程度手前から右の原告の仕事振りから飛降りることはないものと軽信し、警笛も鳴さず時速一〇粁位で訴外車の右側を一米余離れて通過しようとしたところ、原告は施繩を終えたとして被告車に全く注意せず漫然と飛び降りたため、被告車の右後輪に轢れて本件事故が発生した。
右認定事実によれば原告(他車に対する不注意)と土橋運転手(警笛不吹鳴・安全運転義務違反)との双方に過失があつたものというべきであるから、免責の抗弁を採用できず、過失相殺は理由があり、原告七割、被告車側三割の過失割合と認めるのを相当とする。従つて被告は全損害の内三割につき自賠法第三条により賠償する責任があると解するのを相当とする。(竜前三郎)