大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)17号 決定

〔主文〕本件申立を棄却する。

〔理由〕申立の要旨

1 申立人は、相手方から東京都渋谷区西原三丁目二番一〇宅地一八一、一九平方米(五四坪八合一勺)の内四九、五八平方米(一五坪、以下本件土地という。)を非堅固建物所有の目的で賃借中にして、同地上に家屋番号二番八木造セメント瓦葺二階建店舗兼居宅床面積一階三八、二八平方米(一一坪五合八勺)二階二六、七一平方米(八坪八勺)を所有している。

2 本件土地の前面道路は、下水道工事のため地盤が弛み、建物は前後左右に傾き、建具も満足に用をなさないので、密集地域でもあり、附近の建物も近代化されつつあるので、堅固建物に改築したいが、契約の目的の変更につき相手方らと協議が調わないので、本件借地契約の目的を非堅固建物所有から堅固建物所有に変更する裁判を求める。

(決定理由)

本件の資料によると、申立の要旨として掲げた前記1の事実のほか、本件土地は、商業地域、準防火地域、小売店舗地区の指定を受けていることが認められるが、本件土地周辺の商店街は殆んど木造の二階家であり、堅固建物は極めて少なく、堅固建物の建築をするのを相当とするような客観的事情の変化はいまだ見られないので、本件申立は、これを棄却するのを相当とする。申立人は、下水道工事により地盤が弛んだことを申立理由に挙げているが、地盤が弛んだとしても、それ相当の設備をすることにより非堅固建物でも十分間に合うのであるから、右の点は、本件申立を認容すべき理由にはならない。(小川俊彦)

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