大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)53号 決定

〔主文〕申立人が相手方に本裁判確定の日から三月以内に金一二八万円を支払うことを条件に、(1)別紙目録(二)記載の土地賃貸借契約の目的を堅固所有に変更し、(2)借地期間を右金員支払の日から三〇年後までに改める。

〔理由〕(申立の要旨)

1 申立人は、相手方から別紙目録(二)2記載の土地49.58平方米(一五坪、以下本件土地という。)を賃借中にして、右土地上に同目録(一)記載の建物(以下本件建物という。)を所有している。右賃貸借契約の現在の内容は同目(二)録記載のとおりである。

2 申立人は、本件建物が老朽化したので、活字鋳造業を営む上から鉄筋コンクリート造に改築したいが、借地契約の目的を堅固建物所有に変更することにつき相手方と協議が調わないので、右変更の裁判を求める。

(決定理由)

1 本件の資料によれば、申立の要旨として掲げた前記1の事実のほか、本件建物は、老朽化し、改築の必要があること、本件土地は、準防火地域、商業地域、第六種容積地区の指定を受け、附近一帯堅固建物の建築が進められつつあることが認められるので、本申立は、これを認容すべきである。

2 附随処分

本件借地条件変更の裁判により本件借地権の存続は強化されることになるので、当事者間の利益の衡平を図るため、申立人に財産上の給付を命ずるのが相当である。鑑定委員会は更新料を基礎に給付額を算定しているが、賃貸人は賃借人に更新料を請求しうる法的根拠がなく、更新料の授受は当事者の自治に委ねるべき性質のものであるので、右算定方法には賛し難い。従来の裁判所、および鑑定委員会の意見の大半は、この種事件の給付額を更地価格の一割としているので、本件の給付額も更地価格(鑑定委員会の意見に従い3.3平方米当り八五万円と認める)の一割に当る一二八万円(万円未満四捨五入)とする。(相手方は、鑑定委員会の更地価格の評価は低額であるというが、右評価を覆す資料もないので、同委員会の評価に従うほかない。)

右のほか附随処分としては、期間を三〇年延長することとし、その余の処分の要はないと認める。(小山俊彦)

目録

(一) 東京都中央区日本橋本石町四丁目二番地家屋番号 二番一八

木造ルーフィング葺平家建居宅

床面積 31.40平方米

現況 二階建

床面積 一階 41.45平方米(一二坪五合四勺)二階 44.05平方米(一〇坪)

(二) 土地賃貸借契約

1 当事者

賃貸人 相手方

賃借人 申立人

2 借地

東京都中央区日本橋本石町四丁目二番七宅地 474.14平方米

の内49.58平方米(一五坪)

3 目的

非堅固建物所有

4 期間

昭和六三年一〇月二八日まで

5 賃料

一ヵ月一万五、〇〇〇円

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