大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和45年(ワ)8152号 判決 1970年11月20日

原告 宇田川秀太郎

被告 山岸田鶴子

主文

本件訴を却下する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

原告は請求の趣旨、原因を別紙のとおり述べた。要するに原告所有の土地が原告の知らないうちに何者かにより分筆されてしまったから右分筆登記が無効であることの確認を求めるというのである。しかし、原告所有の土地が分筆されたからといって、そのこと自体によっては所有権等原告の私法上の権利関係に特段の消長を来すわけではないから、原告の本訴は右主張自体より判断して訴の利益がないことが自から明らかである。よって、本件訴は不適法であるので、これを却下することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法第八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 海老沢美広)

<以下省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例