大判例

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東京地方裁判所 昭和45年(借チ)1015号 決定

〔主文〕1 申立人が別紙目録記載の増改築をすることを許可する。

2 申立人は相手方に対し金一〇八、〇〇〇円を支払え。

3 本裁判確定の月の翌月から本件賃貸借契約の賃料を一か月3.3平方米当り金一三五円に増額する。

〔理由〕一 本件申立の要旨

1 吉田勝五郎は、昭和二二年一〇月鈴木喜八郎から東京都墨田区東駒形四丁目一四番地一一宅地166.63坪のうち12坪(39.66平方米)(以下「本件土地」という。)を期間の定めなく、賃借し、その後申立人らが賃借人たる地位を、相手方が賃貸人たる地位を承継した。

2 申立人らは本件土地のうえに別紙目録記載の現存建物を所有しているが、これを同目録記載のとおり増改築したいと計画しているが、相手方の承諾がえられないので、右承諾に代わる許可の裁判を求める。

二 当裁判所の判断

1 本件で取調べた資料によれば、前記一の各事実を認めることができる。申立人らは本件賃貸借契約には増改築禁止の特約は存しないと主張するが、相手方は、前賃貸人との間では特約が存したと推測しており、乙一号証によると、右特約の存否をめぐつて紛争が生ずるおそれがあるので、本件申立はその利益がある。

しかして、前記資料によれば、本件申立の増改築計画は、土地の通常の利用上および法令の制限上から相当であり、他にこれを不当とすべき事由は存しないので、本件申立は認容すべきである。

2 つぎに附随の処分について検討する。

鑑定委員会は、本件増改築にともない申立人に財産上の給付として更地価格(3.3平方米当り金三〇万円)の三%にあたる金一〇八、〇〇〇円を支払わせ、地代を月額三三平方米当り金一三五円とするのが相当であるとしている。

当裁判所も、鑑定委員会の右意見を相当と認める。なお、本件賃貸借契約の期間は昭和五二年九月三〇日に満了するが、右満了時における地主の更新拒絶権を奪うのは相当でないので、本裁判において期間の延長はしない。(筧康生)

目録

(現存建物)

東京都墨田区東駒形四丁目一四番地

家屋番号一四番一一ノ三

木造亜鉛メッキ鋼板瓦交ぶき

平家建 居宅、店舗

31.79平方米

(増改築計画)

現存建物の一部を取りこわし、木造瓦葺ラス下地モルタル塗り

二階建 店舗住宅

一階 23.49平方米

(うち10.53平方米は現存建物の一部)

二階 22.68平方米

に増改築する。

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