東京地方裁判所 昭和45年(借チ)1026号 決定
〔主文〕本件申立を却下する。
〔理由〕(申立の要旨)
1 申立人は、申立外井口半三郎から昭和二五年八月一日同人所有にかかる東京都杉並区井草一丁目一一番一宅地430.41平方米(130坪2合)および同所同番五宅地280.76平方米(84坪9合3勺)の内441.65平方米(133坪6合)を非堅固建物所有の目的期間二〇年の約で賃借し、同地上に家屋番号一一番五の一木造瓦葺二階建店舗兼共同住宅床面積1階202.87平方米2階25.92平方米を所有している。
2 相手方は昭和三三年一月井口半三郎から右土地を買い受け、同月一八日所有権移転登記を経由して賃貸人の地位を承継した。賃料は、昭和四一年一月一日以隆一ヵ月四一三七円に改訂され、現在に及んでいる。
3 申立人は、前記建物の一部を取り毀し、本件借地上に木造二階建共同住宅床面積1、2階共86.77平方米(26坪2合5勺)を建築したいが、相手方の承諾が得られないので、賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。
(決定理由)
本件の資料によれば、申立の要旨として掲げた前記1、2の事実が認められるが、本件借地契約には、増改築制限に関する特約の存しないことが認められるので、申立人は、相手方の承諾を要せずして増改築をすることができるものというべく、従つて、本件申立は、申立の利益を欠き、却下すべきである。(小山俊彦)