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東京地方裁判所 昭和45年(借チ)1041号 決定

〔主文〕1 申立人が別紙目録(二)記載の建物に同目録(三)記載の増改築を施すことを許可する。

2 申立人は、相手方に対し金三七万円の支払をせよ。

3 別紙目録(一)記載の土地に関する申立人・相手方間の土地賃貸借契約の賃料を本裁判確定の月の翌月分から一カ月七、二〇〇円に改める。

〔理由〕(申立の要旨)

1 申立人は、相手方から、昭和四〇年七月二日別紙目録(一)記載の土地(以下本件土地という。)を非堅固建物所有の目的、期間二〇年の約で賃借し、賃料は昭和四四年四月一日以降一カ月五、七七二円である。右賃貸借契約には建物を増改築するには賃貸人の承諾を要する旨の特約がある。

2 申立人は、本件土地に別紙目録(二)記載の建物(以下本件建物という。)を所有しているが、老朽化し、かつ、北側の私道は使用を認められず、止むなく南側隣接の相手方の土地を通つて南側の公道に出ているので、この際主文掲記の如く増改築したいが、相手方の承諾が得られないので、賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。

(決定理由)

1 本件の資料によると、申立の要旨として掲げた前記1、2の事実のほか、本件増改築は土地の通常の利用上相当であることが認められるので、本件申立は、これを許可すべきである。

2 附随処分

本件増改築により住の快適性は増加し、このことは土地の使用価値の増加をもたらすので、申立人に財産上の給付を命ずるのが相当である。居住用建物を全面改築する場合の財産上の給付は、通常の場合更地価格の三%とするのが当裁判所のこの頃の実情である。本件は一部の増改築であり、今回増改築をしない部分もいずれは増改築することが予想され、本件増改築後の増改築部分とその余の部分の面積を考慮するとき、財産上の給付は本件土地の更地価格(鑑定委員会の評価による三、一二四万七、〇〇〇円)の約1.2%に当る三七万円を相当とする。

賃料は、本件増改築による土地の使用価値に見合う相当賃料に改訂すべく、鑑定委員会の意見に従い、本裁判確定の翌月分から一カ月七、二〇〇円に改める。

(小山俊彦)

目録

(一) 世田谷区成城四丁目五八五番一

宅地 1,424.79平方米(431坪)の内  476.03平方米(144坪)

(二) 右(一)地上所在

家屋番号甲一八五番三

木造瓦葺平家建居宅  一棟

床面積 85.95平方米(二六坪)

現況 108.82平方米(32坪9合2勺)

(三) 増改築の内容

1 浴室、台所の西側に接続するガレージ、小屋を除去する。

2 台所、玄関、三畳に増改築を施し(増築部分六坪)、これを別紙図面の如くする。

3 応接室の南側出窓を除去し、この部分を窓とする。

4 物置(床面積一坪)を新設する。

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