東京地方裁判所 昭和48年(ワ)10422号 判決
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【説明】
原告は、被告会社との売買契約の合意解除に際し、売買代金一二五〇万円中五〇〇万円を被告会社が、七五〇万円をその代理人の被告秋山が返還する合意が成立したとして、被告らにそれぞれ右の金員の支払を求める一方、被告秋山に対する請求が認容されないことを条件に、被告会社に右七五〇万円をも併せて請求する(主観的予備的併合)。
被告秋山に対する請求は排斥されたが、判決は、次のとおり判示して、この予備的請求を認容している。
【判旨】
二被告会社に対する予備的請求について
1 右請求は講学上、主観的予備的併合と呼ばれるものであり、不適法であるといわれている。しかし、本件の場合は、被告会社が当初から五〇〇万円の支払を求められて訴を提起され、もともと被告秋山と共同被告の地位にあるのであり、原告は、このような地位にある被告会社に対し、被告秋山に支払を求めている七五〇万円が、被告秋山が個人としてではなく被告会社の代理人として返還を約したものであると認定されることのある場合を予想して、予備的に右七五〇万円の請求を併合するものであるうえ、右予備的請求は被告会社に対する当初からの請求と請求の基礎を全く同じくするものであつて、被告会社が右予備的併合により被告とされることによつて特段の不利益を受け、不当に不安定な地位に置かれる事情にはないから、本件のような主観的予備的併合は適法なものと認めて差支えない。
(丹野益男)