東京地方裁判所 昭和51年(ワ)9749号 判決
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【判旨】
本件賃貸借契約中に、契約終了後引続き再契約の場合の更新料は賃料の三ケ月分とする旨の更新料支払の合意があることは当事者間に争いがないところ、被告は右合意は借家法六条に違反し無効であると主張するのでこの点につきまず検討する。
賃借人は、右のような更新料支払の合意により、約定の更新料を弁済提供すれば、更新をめぐる賃貸人、賃借人間の紛争を回避できるばかりでなく、更新前の契約と同じ賃借期間が確保されることとなるのであるから、法定更新される場合(この場合、期間の定めのない賃貸借となる。)と比較して一方的に賃借人に不利な特約とはいえない。従つて更新料の額が相当額である限り、更新料支払の合意は借家法六条を潜脱するものではなく有効と解すべきである。そして借家法の立法趣旨、賃借期間等を考慮し、本件の場合賃料の二カ月程度を限度とするならば有効と解される。そうだとすれば、本件賃貸借契約の更新当時の賃料が一ケ月四万五〇〇〇円であることは当事者間に争いのない本件においては、原告の被告に対する更新料請求は、九万円を限度として理由がある。
(満田忠彦)