大判例

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東京地方裁判所 昭和53年(ワ)9700号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

本訴請求原因における賃貸借解除の理由の骨子は、「原告は昭和四二年二月初旬被告安保との間で、右賃貸借の目的を堅固な建物の所有に変更し、被告安保は原告に対し右条件変更の承諾料として一〇四万一〇〇〇円の支払義務を認めてこれを割賦弁済する旨約し、また、被告安保は、昭和四二年二月ころ、同被告が本件建物の新築の際に取り壊した本件土地上にある原告所有の垣根の修理代金三万六〇〇〇円を原告に対し支払う旨約したのに、前記の承諾料及び修理代金を支払わない」というのである。

【判旨】

(二) ところで原告が主張するように賃料不払いのほか使用目的変更の承諾料及び垣根の修理費の不払いが本件賃貸借契約の解除事由たり得るか否かについてまず検討すると、本件建物の所有者が被告安保であるのか株式会社つるみであるのかについては原告と同被告との間では争いがあるが、<証拠>によれば、同会社は同被告を代表取締役とするその同族会社であること、請求原因3記載の本件土地賃貸借の目的を堅固な建物所有目的に変更する契約は本件建物を建築するために締結されたものであることが認められるのであるから、かかる事実関係のもとにおいて被告安保が右使用目的変更のため支払を約した承諾料債務を履行しないことは、本件賃貸借契約の解除事由となるものと解すべきである。しかしながら、垣根の修理費の不払いについては請求原因4記載の事実を勘案してもそれのみでは独立した解除事由となるものとは解しがたい。

(松野嘉貞 白木勇 高橋正)

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