大判例

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東京家庭裁判所 昭和37年(家イ)3352号

一、申立人と相手方とは本日調停離婚する。

二、申立人と相手方とは爾今、慰藉料財産分与等名義の如何を問わず、相互に何らの請求をしない。

(家事審判官高野耕一)

(なお家事審判官は次の如き見解を附述した。)

申立人は日本の、相手方はスペインの各国籍を有するが、昭和三五年四月二六日英領香港で、その地の方式により婚姻し、爾来日本において共同生活を続けてきたが、昭和三七年二月頃申立人は相手方の不貞の事実を知り、ここに離婚を決意するのやむなきに至り、相手方も右の事実を争わず、離婚に同意することとなつた。

ところで、法例第一六条により、本件離婚の準拠法は、離婚原因たる不貞の事実が発生した当時の夫即ち相手方の本国法たるスペイン婚姻法ということになるが、該法は離婚を認めない。しかし苟も当事者の一方が日本人である限り、離婚を認めないスペイン婚姻法は、法例第三〇条にいわゆる公序良俗に反するものとしてその適用を排除されると解すべく、かくして生じた法規欠缺の結果、日本法を適用するのが相当である。

以上の理由により、本件離婚調停の成立を相当と認めた。

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