大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京家庭裁判所 昭和42年(家)7101号 審判 1967年12月25日

申立人 白根弓子(仮名)

主文

申立人は、無籍につき、

本籍    ○○県○○郡○○町○○×××番地

筆頭者   宮崎たき子

母     亡宮崎たき子

母との続柄 女

名     弓子

出生年月日 昭和二二年四月一〇日

として就籍することを許可する。

理由

当裁判所の調査結果によれば、申立人は、昭和二二年四月一〇日○○市○○町×××番地において、事実上の父白明石(本籍・朝鮮慶尚南道○○郡○○面○○里番地不詳)と母宮崎たき子(本籍・○○県○○郡○○町○○×××番地)との間の非嫡出子として生まれたものであること、申立人は白洋貴または白根弓子と称し、小学校入学当初から現在まで後者の氏名を名乗つてきたこと、申立人については、国籍・朝鮮(慶尚南道)、氏名・白洋貴、出生年月日・一九四七年四月一〇日、登録番号・○○○号なる外国人登録手続がなされていること、申立人の事実上の父は昭和二七年二月頃、母は昭和三五年一一月三〇日それぞれ死亡したが、申立人に関する出生届は未了であり(もとより、右事実上の父による認知がなされたことはない。)その他に、出生届義務者が存在しないこと、大韓民国においても申立人についての身分登録がなされていないことをそれぞれ認めることができる。

してみると、申立人については、主文掲記のとおり就籍を許可するのを相当と判断し、主文のごとく審判する。

(家事審判官 角谷三千夫)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例