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東京高等裁判所 平成元年(行ケ)220号 判決

一 請求の原因一(特許庁における手続の経緯)、二(本願発明の要旨)及び三(審決の理由の要点)の事実は、当事者間に争いがない。

二 そこで、原告主張の審決の取消事由の当否を検討する。

1 成立に争いない甲第二号証の一(願書添付の明細書)、同号証の四(昭和六三年四月一三日付け手続補正書)及び同号証の五(昭和六三年一〇月二六日付け手続補正書)によれば、本願発明は左記のような技術的課題(目的)、構成及び作用効果を有するものと認められる(別紙図面一参照)。

(一) 技術的課題(目的)

本願発明は、シート材料を搬送する送置に関する(明細書第五頁第二行ないし第九行)。

このような搬送送置は、紙幣等の自動処理に使用され、紙幣の堆積から紙幣を一枚ずつ取り出して次々に検査部を通過させた後、検査の結果に従つて所定の場所に搬送するものであるから、高度な要求(例えば、大きさ、質あるいは状態が異なる紙幣を、その状態を損なうことなく搬送すること)を満足しなければならない。そのためには、速度が高度に一定で、ゆがみが極めて少なく、かつ動揺やスリツプが小さくなくてはならないが、これを換言すれば、駆動ベルト系に対する紙幣の遅れが小さくなくてはならないということである(明細書第五頁第一一行ないし第六頁第五行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第二頁第七行)。

公知の幾つかの搬送装置は、いずれも満足し得るものではない(明細書第六頁第六行ないし第八頁第七行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第二頁第九行ないし第一三行)。

紙幣がローラーを通過する際、紙幣の速度は、紙幣をローラーに押圧するベルト内面の繊維の速度に等しくなるから、接触部分ではまつすぐな部分より紙幣の速度が落ち、接触部分を過ぎるとベルトの自由走行速度と同じになる(その結果、紙幣は互いに接近したり、離れたりする。)。また、まつすぐな部分では両対のベルトが紙幣の搬送にかかわるので、両対のベルトの走行速度が異なると紙幣の走行速度を規制できなくなるが、このように局所的に走行速度が異なると紙幣のスリツプを生ずる(明細書第八頁第一二行ないし第九頁第六行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第二頁第一五行)。

制御不能なスリツプは、大きな問題点である。すなわち、搬送装置の一端に配設される積重ね装置は、紙幣の最初のタイミングに同期しているため、スリツプによつて紙幣のタイミングが狂うと、紙幣の取出し操作が中断したり停止するおそれがあり、さらに、紙幣の端が他の紙幣に重なり検査や切替えができなくなることがある(明細書第九頁第七行ないし第一五行)。

以上のとおりであるから、薄いシート材料、例えば紙幣の搬送装置は、本質的に二つの条件、すなわち、紙幣の大規模な検査が可能となるように紙幣の大部分に自由に接近できること(そのためには、幅の狭いコンベヤベルトを使用する必要がある。)、及び、紙幣を可能な限り大きな連行力で搬送すること(そのためには、接触領域が必要である。)を満足しなければならない(明細書第一〇頁第八行ないし第一七行)。

しかしながら、これらの条件を一貫して満足させようとすると、左記のような問題を生ずる。すなわち、ベルトがローラーの周囲を走行するとき、ベルト内側の繊維(ローラーに接触する繊維)はベルトの中心軸に位置する繊維より遅くなるから、搬送される材料もベルト全体の速度より減速され、ベルトに遅れることになる。この理論的な遅れは、ベルトの半径とローラーの半径の比に依存するから、計算することが可能である。なお、紙幣のタイミングを決定するためには径の大きな分離ローラーが必要であり、紙幣の検査用に大きな空間を空けるためには径の小さな搬送ローラーが必要であるが、径が異なる複数のローラーが並んでいるときは、各ローラーを通過するときの紙幣の遅れはローラーの径によつて異なる(明細書第一〇頁第一七行ないし第一一頁第一四行)。

なお、紙幣は、圧縮されたり伸張されたりして、裂けたり折れたりする可能性があり、また、隣り合うローラー間の距離が比較的大きい場合には、紙幣の前端が下流側のローラーの接触域に到達する前に、その後端が上流側のローラーを離れる結果、紙幣が速度が異なつた内側ベルトと外側ベルトの間に挟まれて、制御不能なスリツプを生ずることになり、接触域の存在によつて得られるメリツトが失われる(明細書第一一頁第一四行ないし第一二頁第三行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第二頁第一七行ないし第三頁第一行)。

さらに、内側の繊維の中央の繊維に対する理論的な遅れが等しくなるように同じ径のローラーを使用しても、ローラーにおける実際の減速値が後記の理論上の値と一致しないため、前記の問題点の解決にはならない(明細書第一二頁第四行ないし第八行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第三頁第三行ないし第五行)。

本願発明の課題は、高連行力で搬送することができ、かつ、スリツプがない(すなわち、紙幣の最初のタイミングを最後まで維持することができる)シート材料の搬送装置を提供することである(明細書第一二頁第九行ないし第一四行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第三頁第七行)。

(二) 構成

右課題を解決するために、本願発明はその要旨とする構成を採用したものである(昭和六三年一〇月二六日付け手続補正書第三丁第二行ないし第五丁末行)。

右構成は、要するに、すべてのローラーにおいてシート材料が同じ速度で送られるように、ローラーに対するベルトの接触角を各ローラーの関数として選択するものである(明細書第一二頁第一五行ないし第二〇行)。

ベルトの内側繊維(すなわち、シート材料の速度を決定する、ローラーの面に直接接触する繊維)の速度ないし遅れは、ローラーへのベルトの接触角にも依存するので、その接触角を選択することによつて、所定の径のローラーにおいて理論的に予想される遅れを、すべてのローラーにおいて同じ値になるように補正することができる(明細書第一三頁第一行ないし第九行)。

各接触角における遅れに関する限り、ローラーの径が一定であれば、搬送されるシート材料のベルト中央の繊維に対する遅れは、接触角αが0のときに零であり(すなわち、遅れが全くなく)、接触角αが大きくなるにつれて大きくなり、遂には飽和する(飽和時における遅れの大きさは、ローラーの径にほぼ反比例する。)。それゆえ、各ローラーにおける接触角αを決定するためには、まず、最大径のローラーの飽和時の接触角(すなわち、その角度において遅れが飽和し、その角度以上ならば遅れが一定になる角度)を決定し、次いで、径の小さいローラーの接触角を、そのローラーにおける遅れが最大径のローラーの飽和時の遅れに等しくなるように選択する。この方法は、最大径のローラーに対する接触角を、飽和時の接触角より大きい角度において任意に選択しても、そのローラーにおける遅れが変化しないので、搬送路を大きな可変性をもつて設計でき、有利である(明細書第一三頁第一〇行ないし第一四頁第一〇行)。

別紙図面一は本願発明の実施例を示すものであつて、図1ないし図3は接触域の概略図である。すなわち、二本の外側コンベヤーベルト10、12が紙幣14をローラー16の表面に押圧し、ローラー16の表面には三本の内側コンベヤーベルト20、22、24を完全に収容する溝18を設ける(二本の外側コンベヤーベルトが、紙幣の速度を決定する。三本の内側コンベヤーベルトは、紙幣を支えるのみである。)。この接触域において紙幣14に作用する連行力は、接触の角度、ベルトの張り、ローラーの径、ベルトと紙幣の間の摩擦係数、及び、紙幣とローラーの間の摩擦係数によつて決定される(明細書第一六頁第一行ないし第二〇行)。

図4a及び図4bによつて接触域における紙幣の速度を説明すると、外側コンベヤーベルト10はベルト速度VRNでローラー16の周囲を走行し、理論的には内側繊維の速度VRIでローラー16を駆動する(この速度は、紙幣14の速度VBNでもある。)。したがつて、理論的には

<省略>

との等式が成立するが、VRIは(内側繊維の半径/中央繊維の半径の比であつて)、常にVRNより小さい。一方、接触域外においては

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との等式が成立する(明細書第一七頁第一〇行ないし第一八頁第一〇行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第四頁第一行)。

このように、ベルト中央の速度に対して紙幣の速度が遅くなることは、接触域において紙幣が相対的に⊿Sだけ後退させられることを意味する。すなわち、図4aは紙幣14がローラー16に達する直前の状態であり、図4bは紙幣14の先端が接触域を通過した状態であつて、前者において紙幣14の先端と一致していたベルト上のマークPが、後者においては⊿S先行している。この距離⊿Sが所定の走行距離に基づくものであるならば、遅れ率Z%は、左の式で表される(明細書第一八頁第一〇行ないし第一九頁第五行)。

<省略>

右の式を、横軸にローラーの径をとり、縦軸に遅れ率Zをとつてグラフにすると図5に示されているとおりであつて(ただし、ベルトの径が三mmの場合)、理論的には、遅れ率Zがローラーの径にのみ依存していることは明らかである(明細書第一九頁第六行ないし第一三行)。

しかしながら、実験によれば、実際の遅れ率Zは、ローラーに対するベルトの接触角(ローラーの径の関数としての接触角)αにも依存することが認められる。すなわち、図5から明らかなように、遅れ率Zの実際の値は、接触角αが約五〇度を越えると、次第に理論値であるローラーの径の関数に近付いていく。接触角αが小さくローラーの径が小さいときは、実際の値は理論値から大幅にずれるが、これは、ローラーの径及び接触角に依存する修正率によつて、数学的に計算に入れることができるのであつて、

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との等式が考えられる。このように、現実の遅れ率Zが理論値に完全に一致しないのは、ベルトが直線部分から湾曲部分に移行するときに、圧力の不均一な領域があるためと考えられる(明細書第一九頁第一四行ないし第二一頁第五行)。

図6は、ローラーの径dが八〇mm及び四〇mmの場合について、遅れ率Zを接触角αの関数として直接プロツトしたものであつて、その曲線は図5から得ることができるが、実験によつて直接決定することも可能である(明細書第二一頁第六行ないし第一四行)。

この図6から明らかなように、径八〇mmのローラーにおける遅れ率Zは、接触角αが零のとき零であり、接触角αが大きくなるにつれて増加し、接触角αが約三〇度のとき約三・五%で飽和する。そこで、径四〇mmのローラーにおける遅れ率Zが同じ値であるようにするには、径四〇mmの曲線上において遅れ率Zが約三・五%になる点を求めて、接触角αを一四度とすればよいのである。したがつて、径八〇mmのローラーにおける接触角αを三〇度以上の任意の角度とし、径四〇mmのローラーにおける接触角αを一四度とすれば、紙幣の遅れ率Zは常に三・五%になる結果、紙幣は搬送装置全体にわたり一定速度で搬送されて圧縮されることも引つ張られることもなく、搬送装置の一端に配設される堆積から紙幣を一枚ずつ取り出す装置も、所望のタイミングに合わせ正確に作動させることができる(明細書第二一頁第一七行ないし第二二頁第一九行)。

(三) 作用効果

本願発明によれば、シート材料を加工処理するための部材は、従来のように特定の場所に固定される必要がなく、自由に配設できるようになる(明細書第二六頁第一行及び第二行、昭和六三年四月一三日付け手続補正書第四頁第八行ないし末行)。

2 一方、引用例に審決認定の技術的事項が記載されていることは、原告も認めて争わないところであるが、成立に争いない甲第三号証によれば、引用例記載の考案は、要するに、配列されたローラー等とベルトの間にシート材料を挟んで搬送する装置の改良に関するものであつて(明細書第一頁第二〇行ないし第二頁第二行)、従来技術の問題点を解決するために(第二頁第一五行ないし第三頁第一六行)、「配列された転輪に搬送ベルトを外接せしめた紙葉類搬送装置において、転輪を略円弧状に配列し、紙葉類進行方向に向つて外接する搬送ベルトと転輪との接触角を順次減少せしめた搬送構造を有することを特徴とする紙葉類搬送装置」を要旨とする構成を採用し(第一頁第五行ないし第一〇行)、右構成によつて、搬送方向にかかわらずシート材料の円滑かつ高速の搬送が可能な装置を提供するもの(第三頁第一八行ないし第四頁第三行)と認められる。

そして、前掲甲第三号証によれば、引用例には、「本考案の搬送装置における基本的な概念」(第四頁第六行)として、左記の事項が記載されていると認められる。

すなわち、別紙図面二の第2図において、ベルト7に内接するローラー5の半径rはローラー6の半径r´より大きいから、ローラーとベルト7の内側接触弧長(⊿Siと⊿Si´)、ベルトの厚みの中心における接触弧長(⊿Scと⊿Sc´)、外側接触弧長(⊿Soと⊿So´)は、いずれもローラー5の方が小さくなる。したがつて、ローラーとベルト7に挟まれたシート材料9は、第3図のようにローラー6からローラー5の方向に搬送されるときは湾曲を生じないが、第4図のようにローラー5からローラー6の方向に搬送されるときは湾曲を生ずる(第四頁第八行ないし第五頁第三行)。これを同一半径のローラーに適用すると(第五頁第九行ないし第一〇行)、別紙図面二の第5図において矢印8の方向にシート材料9を搬送する場合、ローラー10とベルト7の接触角θ2がローラー10´とベルト7の接触角θ1と等しいかより大きければ(第4図と同様に)シート材料9は湾曲するが、接触角θ2が接触角θ1より小さければ(第3図と同様に)シート材料9は湾曲しない(第五頁第一三行ないし第一七行)。右の接触角θに起因する搬送状態の変化は、シート材料9が挟み込まれたときに形成されるベルト7の曲率半径(すなわち、ローラー接触部)の差に基づく、ベルト7とシート材料9の間のスリツプ及び摩擦力によつて引き起こされるのである(第五頁第一八行ないし第六頁第三行)。なお、ローラー10´の接触角θ1とローラー10の接触角θ2が等しいときは、シート材料9がローラー10´とローラー10の間の平行搬送部の出入口において進行方向と逆向きの摩擦力を受けるので、ローラー10の接触摩擦を増すことを要するが、ローラー10´の接触角θ1とローラー10の接触角θ2を具体的に調整するには、接触角θ2が常に接触角θ1より小さくなるようにローラーを順次、ほぼ円弧状に配列すればよい(第六頁第四行ないし第一三行)。」

以上が、引用例が開示する技術的思想の全てであると認められる(なお、引用例の、考案の詳細な説明と図面は、ローラー10とローラー10´の位置が矛盾して記載されていると認められる。以上の認定は、図面に基づくものである。)。

3 そうすると、引用例記載の考案が核心とする技術的思想が、搬送するシート材料に湾曲を生じさせないために「ベルトとプーリ(ローラー)との接触円弧長の大きい側から小さい側へ移送する」(第五頁第六行ないし第七行)というに尽きることは明らかである。

右技術的思想に基づく構成を採用したからこそ、引用例記載の考案は、「ベルト7とプーリ10―1~10―5の接触面は除々(「徐々」の誤記と認められる。)に小さくなつて行くことから、このままでは大きく搬送方向を変えることが出来な」くなつてしまうので(前掲甲第三号証の第七頁第五行ないし第七行。別紙図面二の第6図参照)、「搬送方向が大きく変わるプーリ10―6と10―5との間にバツフア部を設け」(同頁第一〇行ないし第一二行)、あまつさえ、「ベルト面に対向してガイド部材11を配設し、用紙の外側への湾曲を抑えてプーリ10―6に挟み込むように」(同頁第一四行ないし第一六行)するなど、別個の部材を配設する不都合をも自認せざるを得なかつたと認められるのである。

4 そこで検討するに、ベルトとローラーの接触円弧長を順次に減少させれば各ローラーにおけるシート材料の遅れが順次に小さくなることは技術的に自明の事項であるから、引用例記載の考案が核心とする前記技術的思想は、要するに「シート材料に、常に引張り力を働かせつつ搬送する」ということに他ならない。

これに対して、本願発明は、ベルトとローラーの接触角を「ローラーの各々において前記シート材料が同量の遅れを得るように」選択することを要旨とすることは前記のとおりである。したがつて、本願発明は、「シート材料に、圧縮力も引張り力も働かせることなく搬送する」ことを企図するものであることが明らかである。

そうすると、本願発明と引用例記載の考案は、基礎とする技術的思想において著しく異なるものであるといわざるを得ない。

この点について、被告は、「シート材料に常に引張り力を働かせつつ搬送する構成の技術的意義は、シート材料に圧縮力を働かせることなく搬送することに帰着する」とし、「引用例記載の考案においてシート材料に働かせる引張り力の程度は設計事項にすぎず零でもよい」との趣旨の主張をしている。しかしながら、「シート材料に、常に引張り力を働かせつつ搬送する」ことと「シート材料に、圧縮力も引張り力も働かせることなく搬送する」こととは、解決すべき技術的課題、したがつて採用すべき構成を異にすることは明らかである。まして、「シート材料に、常に引張り力を働かせつつ搬送する」技術的思想が、シート材料に働かせる引張り力が零の場合をも包含するとは到底いえないから、被告の右主張を採用することができない。

5 以上のとおりであるから、「シート材料に、常に引張り力を働かせつつ搬送する」ことを技術的思想の核心とする引用例記載の考案を基礎としながら、何らの合理的根拠も示すことなく「張力をかけない方が望ましければ、本願発明のように、張力も圧縮力も作用させない(すなわち、各ローラー間における遅れを同量にする)構成とすればよいことは、当業者には明らかな事項というべきである」とした審決の相違点<1>の判断は、シート材料に働く圧縮力のみならず引張り力をも零にするとの技術的課題の予測性、及び、右課題を解決するために採用すべき構成の予測性について、実質的な審理判断を何らしていないものといわざるを得ず、誤りとせざるを得ない。そして、右判断の誤りが本願発明の進歩性を否定した審決の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、審決は違法なものとして取消しを免れない。

三 よつて、審決の違法を理由にその取消しを求める原告の本訴請求は正当であるからこれを認容することとする。

〔編注1〕本願発明の要旨は左のとおりである。

異なつた直径を有する複数の案内ローラー上で案内される、少なくとも一本のエンドレスベルトが設けられており、

分離されたシート材料が、摩擦によつて保持されて、取入口から排出口に至る屈曲した搬送路に沿つて搬送されるようになつており、

隣接する前記案内ローラー間の距離が、前記シート材料が常に少なくとも一本の前記エンドレスベルトのループ内に位置するように選択されているシート材料搬送装置において、

前記エンドレスベルトと前記搬送路のすべての案内ローラーの各々との間の接触角(α)が、前記ローラーの各々において前記シート材料が同量の遅れを得るように前記ローラーの直径(d)に応じて選択されており、

前記ローラー各々の接触角(α)が、

所定の搬送距離に対する百分率で表される、前記シート材料の、駆動される前記エンドレスベルトの中心軸に対する相対的な遅れ率Z%が、左記の式

<省略>

を満足するように選択されていることを特徴とする装置(別紙図面一参照)

(ただし、riは前記ローラーの中心から前記シート材料に当接する前記エンドレスベルトの表面までの半径方向の距離、rnは前記ローラーの中心から前記エンドレスベルトの中心軸までの半径方向の距離、Xは前記シート材料の実際の遅れと理論上の遅れとの間の偏差を、前記接触角(α)と前記ローラーの直径(d)との関数として表す、実験的に決定された量である。)

〔編注2〕本件における図面は左のとおりである。

別紙図面一

<省略>

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別紙図面二

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