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東京高等裁判所 平成10年(ネ)2821号 判決 1998年12月17日

東京都荒川区西尾久五丁目一番一九号

控訴人

関文隆

東京都港区赤坂一丁目一一番三〇号

被控訴人

ボルボ・カーズ・ジャパン株式会社

右代表者代表取締役

ダン・ヴェルビン

右訴訟代理人弁護士

山口幸三

主文

本件控訴を棄却する。

当審で追加された控訴人の新請求を棄却する。

当審の訴訟費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

一  控訴人は、原判決の取消しとともに「被控訴人は、外気温度計を備えた自動車を販売又は賃貸してはならない。」との判決を求めた(賃貸の差止めを求める部分は当審で追加された新請求)。

二  事案の概要は、原判決二頁五行目から三頁八行目までの「第二 事案の概要」に示されているとおりである。ただし、原判決二頁九行目の「外気温を車内に表示できる装備を施した車両を販売」を「外気温度計を備えた車両(以下「本件車両」という。)を販売及び賃貸」に、同末行の「外気温を」から三頁一行目末尾までを「本件車両の販売及び賃貸の差止めを求める事案である(賃貸差止請求は控訴審において追加された新請求である。)。」にそれぞれ改める。

三  当裁判所も、控訴人の原審からの請求は理由がなく、当審で追加された新請求も理由がないと判断する。その理由は、次のとおり改めるほか、原判決三頁九行目から七頁末行までの「第三 当裁判所の判断」に示されているとおりである。

1  原判決四頁一行目の「本件において」から同三行目までを「控訴人は、公表権、氏名表示権及び同一性保持権を侵害されたと主張する。」に改める。

2  同七行目の冒頭に次のとおり加える。

「原告著作物は原判決別紙一及び二の書面であり、著作権法一〇条一項一号所定の言語又は同六号の図形の著作物に当たる。そして、」

3  四頁九行目、五頁一行目、九行目、六頁五行目、七頁四行目、九行目の「被告が本件車両を販売する行為」をいずれも「控訴人が主張する被控訴人の本件車両の販売、賃貸行為」に改める。

4  五頁二行目の「行為でもない。」を「行為でもなく、本件車両が原告著作物の有形的再製に当たるものとは到底認められない。」に改める。

四  よって、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 永井紀昭 裁判官 塩月秀平 裁判官 市川正巳)

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