東京高等裁判所 平成11年(う)680号 判決
所論は,要するに,本件各ビラ貼りの軽犯罪法違反行為は,五反田駅周辺で,約7か月間連続して,犯意も継続した21個の同一の罪名に触れる行為であるところ,時間的場所的に接着し,犯意の継続が認められる連続した数個の行為で同一の罪名に触れる場合は,合理的な範囲で連続した行為を一罪として包括的に扱うべきであるから,本件は,包括一罪として評価すべきであったのに,原判決が,併合罪として刑法45条前段を適用したのは法令の適用に誤りがあり,その誤りが判決に影響を及ぼすことが明らかである,というのである。
そこで,記録を調査して検討すると,本件は,平成10年6月3日から平成11年1月18日までの間に五反田駅周辺で敢行されたビラ貼り行為21件の事案であるが,いずれの犯行も警察官に現認され,その都度,取調べを受けていたことが明らかであり,そのような取調べの後,再度犯行に及ぶときは,犯意の継続を認めるべきものではなく,本件が包括一罪を構成しないことは明らかであって,併合罪として処断した原判決に法令適用の誤りはない。