大判例

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東京高等裁判所 平成3年(行ケ)117号 判決

第一 請求の原因一(特許庁における手続の経緯)、二(本件発明の要旨)及び三(審決の理由の要点)は、当事者間に争いがない。

第二 原告は、本件特許無効審判事件の審決は第二次訂正審判事件の審決の確定を待つことなくなされたものであつて、これは本件特許無効審判事件における審理不尽に該当する、と主張する。

しかしながら、特許無効審判請求事件の係属中に当該特許の願書に添付した明細書又は図面の訂正をすることについて審判が請求された場合、いずれの審判事件の審決を先にすべきかは、それぞれの審判を行う審判合議体の裁量に委ねられている事項であつて、訂正審判事件における審決が確定した後でなければ特許無効審判請求事件の審決をしてはならないと理解すべき法律上の根拠はない。

したがつて、本件特許無効審判事件の審決が第二次訂正審判事件の審決の確定を待つことなくなされたという一事を捉えて、本件特許無効審判事件の審理に審理不尽の違法があるということはできず、このことは、原告が、<1>平成二年五月二五日付け上申書で第一次訂正審判請求事件の審決の確定を待つて特許無効審判事件の審理をするように上申し、あるいは、<2>平成三年三月一六日付けで本件特許無効審判事件の審理再開の申立てをしたこと(<1>の事実は成立に争いない甲第一六号証によつて認められ、<2>の事実は当事者間に争いがない。)によつて左右されるものではない。

したがつて、本件特許無効審判請求事件の審決に原告主張の違法があるとすることはできない。

第三 よつて、審決の違法を理由にその取消しを求める原告の本訴請求は失当であるからこれを棄却することとする。

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