大判例

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東京高等裁判所 平成3年(行コ)94号 判決

行政事件訴訟法七条が準用する民事訴訟法六四条にいう「訴訟ノ結果ニ付利害関係ヲ有スル」とは、訴訟の結果、すなわち、判決主文によって示される請求についての裁判所の判断の結果について、私法上又は公法上の権利関係に法律上影響を受けるという法律的な利害関係を有することを意味するものと解せられる。本訴において控訴人は、被控訴人所長に対して、控訴人が大道寺及び益永へ本件印刷物を差し入れようとしたところ被控訴人所長が不許可としたこと(本件処分)の取り消しを求め、かつ右印刷物を右両名に渡すこと求めているのであるから、本件訴訟の結果いかんにより大道寺及び益永に本件印刷物の差し入れが許されるか否かが決せられ、右両名の公法上の権利関係に法律上影響のあることは明らかであるから、右両名は訴訟の結果に付き法律的な利害関係を有するものといえる。したがって大道寺及び益永の控訴人への補助参加申立ては理由がある。《中略》

控訴人は、市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)を援用して本件処分の違法性を主張する。しかしながらB規約に規定された権利は、文言上の差異はあるが、それと実質的には異ならない内容の権利として日本国憲法その他我が国の実定法で保障されているということもできるのみならず、さらにB規約は、もっぱら死刑確定者の人権を問題にしているものであって、同規約があることによって、死刑確定者といわゆる外部交通を行おうとする控訴人自身に対する関係において、被控訴人所長の本件返戻行為が控訴人の何らかの権利を侵害する違法なものとして損害賠償請求権を発生させる根拠となるものとは考えられない。

(伊藤 伊東 水谷)

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