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東京高等裁判所 平成4年(ネ)1471号 判決 1992年11月16日

東京都荒川区南千住六丁目一七番三号

控訴人

吉川文雄

右訴訟代理人弁護士

鶴見祐策

東京都千代田区霞が関一丁目一番一号

被控訴人

右代表者法務大臣

田原隆

右指定代理人

門西栄一

仲田光雄

真室順

藤原修志

右当事者間の預託物返還請求控訴事件について、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

一  控訴代理人は、「原判決を取り消す。被控訴人は、控訴人に対し、原判決別紙目録記載の書類を引き渡せ。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。

二  当事者双方の主張は、原判決「事実及び理由」の「第二 事案の概要」欄に記載のとおりであるから、ここにこれを引用する(ただし、原判決二枚目四行目の「受け際」を「受けた際」に改める。)

三  証拠関係は、本件記録中の原審の書証目録、証人等目録に記載のとおりであるから、ここにこれを引用する。

理由

当裁判所も、控訴人の本訴請求は失当として棄却すべきものと判断する。

その理由は、次のとおり付加、訂正するほか原判決が「事実及び理由」の「第三 争点に対する判断」欄において説示するところと同一であるから、ここにこれを引用する。

1  原判決三枚目表一〇行目及び七枚目裏一一行目から八枚目裏一行目にかけての「預かつて」を「預つて」に、三枚目表一〇行目及び八枚目表一行目の「預かり証」を「預り証」に、それぞれ改める。

2  原判決四枚目表一行目及び三行目の「一一月一四日」を「一一月四日」に改める。

3  同五枚目表一行目の「旨」の次に、「、また、民主商工会側は預かり証を出すべきである旨」を加え、同三行目の「返還済みであるが、本件預かり証は」を「返還済みである、また、本件預かり証は出しているが、返還に際し」に改める。

4  同五枚目裏五行目の「さらに、」を「ところで、甲第二号証の一、二、証人吉川三千子の証言(第一回)によると、控訴人は昭和六三年九月に昭和六〇年ないし六二年の所得税に関して、再び荒川税務署の担当官から税務調査を受け、その際、及び同月一九日付けで本件書類の返還を求めたことが認められるのであるが、一方」に、同九行目の「若鍋」を「渡辺(若鍋を指す)」にそれぞれ改める。

そうすると、控訴人の本訴請求を棄却した原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないから、これを棄却することとし、控訴費用の負担について民事訴訟法九五条本文、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 丹宗朝子 裁判官 新村正人 裁判官 原敏雄)

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