大判例

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東京高等裁判所 平成4年(ラ)539号 決定

このような損害金支払約定の手形への記載で振出人に不利益なものについては、少なくとも振出人と手形所持人との間では手形上の効力を認めるべきであるとの見解はあるが、これでは、満期以後は法定利息を支払えば足りる旨を定めた手形法の趣旨に反するとともに、手形を取得する者が法定要件以外の記載の効力について常に調査しなければならないことから手形取引の安全性を害するので、この見解は相当ではない。また、この記載につき、手形上の効力がないとしても、民法上の契約の限度で権利が有効に成立するとしたうえ、この記載のある手形が譲渡されることによって振出人と所持人という間接の当事者間にも権利の移転の効果が生ずるとの見解もないではないが、これを認めると、この記載につき手形上の効力を認めたとの同様の結果となってしまい、やはり、手形取引の安全性を害することになるので、この見解も相当ではない。

(佐藤 岩井 山崎)

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