東京高等裁判所 平成8年(ラ)21号 決定
法三七条は、債権者に対して、一定の期間内に、本案の訴えを提起していないときには、本案の訴えを提起するとともにその提起を証する書面を提出し、また、既に本案の訴えを提起しているときには、その係属を証する書面を提出すべきことを命じ、右書面の提出という形式的な要件を加えることによって、右形式を遵守しない場合には、形式的に保全命令を取り消すこととしたものである。右の趣旨及び原決定の説示する同条の立法趣旨に照らせば、同条一項にいう本案の訴えの係属を証する書面(本案係属証明文書)とは、起訴命令が債権者に告知された日から裁判所が定めた期間内のいずれかの時点で訴えが係属していることを証するものをいうものと解するのが相当である。
(塩崎勤 瀬戸正義 西口元)