大判例

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東京高等裁判所 昭和24年(を)2330号 判決

本件が検事により昭和十九年十一月三日東京区裁判所に公訴を提起され同裁判所判事正田光治に於て之を担当、審理の結果昭和二十年一月二十九日「被告人関根賢を懲役三年に処する。未決勾留日数中九十日を右本刑に算入する」旨の判決を言渡し其の後被告人から適法な上告の申立があつたが、其の記録整理中同年五月二十五日頃東京都新宿区番町小学校内の当時の区裁判所庁舎内で戦災により該記録全部灰燼に帰したことは、其の後新に編製された現存記録殊に裁判官の正田光治に対する事実取調書、原判決謄本写、検事の起訴証明書、同上訴申立書と題する書面の各記載によつて之を認めることができる。そして右起訴証明書中の記載と原審が本件につき右の通り有罪の判決を言渡したこと等からすると一応右公訴が適式であつたことを推測することができるが、原判決は其の事実認定に当つて原審相被告人藤田卯一郎、同辻辰雄、同向里政文、同須永武義の「当公廷に於ける判示関係事実と同趣旨の供述」を資料として挙示して居るところ、原記録が全部焼失し原審公判調書が現存しないため果して右のような供述が原審公判廷で為された否か其の適否を審査するに由なく、結局論旨は右の点に於て理由があり、原判決中被告人関根賢に関する部分は破毀を免れない。

(後略)

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