東京高等裁判所 昭和24年(ネ)104号 判決
控訴代理人は、「原判決を取り消す、東京都新宿区東大久保三丁目五百十九番地宅地二百二十一坪八合九勺につき賃貸人被控訴人、賃借人控訴人、賃料一ケ月金四十一円八十一銭、毎月末日拂、期間昭和十七年十一月一日より起算して二十年なる賃借権の存在することを確認する。訴訟費用は第一、二審共被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。
当事者双方の事実上の陳述は、当審においてそれぞれ左記の通り陳述した外はいずれも原判決の事実摘示と同一であるからこれを引用する。
控訴代理人の陳述
(一) 昭和十七年十一月十四日当事者間に成立した本件賃借権は、強制疎開により消滅せず現に存続するものであつて、第一次にはこれが存在することの確認を求めるものである。仮に右賃借権が強制疎開により消滅したものとしても、控訴人は、被控訴人に対し昭和二十二年五月三十日到達の書面を以て罹災都市借地借家臨時処理法第九條、第二條に基く賃借の申出をしたところ、被控訴人は、同年五月三十一日附六月二日到達の書面を以て拒絶して来たが、右拒絶は正当の理由が無いので、その時から三週間の法定期間を経過した時期間十年の賃借権を取得した次第である。よつて第二次にこの賃借権の存在の確認を求めるものである。
(二) そもそも控訴人は昭和十七年十月朝鮮より東京に轉住し蓄財十万円を投じ本件地上に存在した家屋五棟総坪数二百四十一坪余を買い取り、土地については昭和十七年十一月から被控訴人との間に賃貸借契約を締結し、地代も滞りなく支拂つて来たところ、防空のため、昭和二十年三月建物強制疎開により地上建物は、補償金六万千七百余円を以て取り毀されたのであるが本件土地を被控訴人から賃借するについては相当の犠牲を拂つているのであり借地権は右契約の時より期間を二十年間とするのであるから昭和三十七年十月三十日まで存続せねばならぬものである。
(三) 強制疎開は一方的買上げであつて徴発にも類するものであるが旧憲法時代と雖も行政行爲として公益のため必要なる処分は法律で定めねばならぬのであるから、強制疎開によつて借地権までも徴收しようとするのであつたならば法律を以てその旨の規定を設けねばならぬ。しかるに防空法第五條の二ないし四を見ても防空上必要な措置としては建物の除却がその目的であり、この建物除却に対しては同法第十三條第二項により損失を補償するものであるが、補償すべき損失も同法施行令第九條によつて通常生ずべき損失に限られているのであるから、その損失補償は建物を失うことによつて生ずる損失に限られ、土地賃借権消滅の損失補償は包含されていない。從つて建物に対する損失補償がなされてもこれがためその建物の所在する土地の借地権まで喪失すべき筋合ではない。昭和二十年三月十九日東京都防衛局長の区長宛第六次建物疎開事業の実施に伴う損失補償に関する件の第四項に「借地権に関しては第一項の建物價額に包含せられたものとし別に之が補償をなさず」とあるも、その趣旨は所謂借地権の補償なるものは東京都廳の取扱上の名目は何にもせよ、建物補償額に過ぎぬとなすもので第六次疎開は兎も角建物の賃貸價格によつて決定されたのであつて、この賃貸價格は建物の所在地、建物の構造の精粗、規模の大小等によつて異なるものではあるが、この中に借地権の價額は含まれてはいない。又仮に建物の價額を増加したからとてそれがため借地権まで失うと解することは出来ない。もし東京都が強制疎開に際し補償を出して借地権を買收したものとすれば、この借地権は都の財産権であるから、疎開解除後はこの処分については地方自治法第二百十三條の取扱をせねばならぬのであるが、東京都では斯る取扱をせぬのみか疎開解除後は土地所有者のなすがままに放置してあるところより見ても疎開に際し東京都が眞に借地権を買收したものでないこと明かである。
(四) 特別都市計画法施行令第四十五條は被控訴人の主張するような規定ではない、同條は耕地整理法第三十三條が「所有権以外の権利で登記のあるものは換地交付の際其の権利の目的となる部分を指定して換地を交付する。」と規定しているので登記なきものも同様に取扱うという規定である。而して同條の但書は告示後一ケ月以内に借地権者は土地所有者と連署し書面を以て施行者に届出をせぬときは借地権の目的たる部分の土地を指定せずして換地をすることができるというに過ぎない、本件土地については被控訴人が控訴人の借地権を否認するからその届出ができないのであるが、届出をしなかつたからとて借地権そのものは消滅するものではない。
(五) 本件土地については昭和二十三年三月二十一日占有移轉禁止の仮処分を執行したのであるが当時別段の異状なく燒跡のままであつたので無事にその仮処分を執行した次第であつて本案の訴訟進行するに從つて被控訴人は昭和二十一年四月訴外松浦在俊に建物所有の目的で賃貸したと主張するに至つたのであつて、右松浦が盛土をしたとか、映画館の建築中とか主張しているが仮処分当時斯る形跡があれば執行も出來ない筈である。仮に百歩を讓り斯る事実があつたとしても本件土地には建物建築制限令によつて昭和二十二年二月以來建築をすることができなくなつたのであるから、土盛をし僅かに、基礎工事に着手した形跡があつたにしても建物所有の目的で現に使用しているものでない、その後は本件土地を含めた約三千坪位に訴外鈴木喜兵衛主宰の下に昭和二十五年四月頃から博覧会場として各種のバラツクを建設し(本件地上には機械館あり)未だそのまま放置されている現状であるから控訴人の賃借申出を拒む権利はない。殊に地主が何等労することなく右借地権によつて金十二万円を獲得しているのであるから、控訴人の賃借申出を拒絶し控訴人の唯一の生活の根源ともなるべき権利を失わしめるのは不合理であつて許さるべきではない。
(六) 罹災都市借地借家臨時処理法第九條によれば疎開建物が除却された当時における敷地の借地権者及びその当時における建物の借主については前七條の規定を準用するとあつて疎開建物所有者を罹災建物所有者と同様に保護している、控訴人はこれに基いて賃借の申込をしたのであるが、同法第二十九條第三項によれば旧令第四條第四項の規定により昭和二十一年七月一日前から同法施行の際まで引続き罹災建物の敷地を現に使用する者がある場合においては土地所有者の権利については前二項の規定を準用するとあつて、その第二項の規定によれば「賃借権は借地人が敷地の使用を止め、この法律施行の際におけるその敷地の使用目的を変更し、又は特に使用若しくは收益を目的とする権利を取得した際はそれによつて賃借権は消滅する。」とある。右第二十九條第三項は罹災跡地に関するものではあるが罹災も強制疎開も共に建物所有者から見れば戰爭の犠牲であるから疎開跡地についてもこれを類推解釈して強制疎開による被害者をも保護せねばならぬ、それゆえ仮令松浦在俊に賃貸したからというて松浦は使用を止め、又は使用目的を変更していることが明かな本件の場合においては被控訴人は控訴人の賃借権を認めねばならぬものである。
(七) 土地区劃整理の事業が完了し換地処分が確定したことは知らぬが土地区劃整理組合の事業施行の結果多少面積の減少はやむを得ないとしても三割五分の減少は多きに過ぎる。
(八) 罹災都市借地借家臨時処理法に基く賃借の申出としても一定の期間内になした拒絶の効力がなければ借地権は当然発生するのであつて借地條件は確定していなくとも差支ない、只借地條件につき当事者間において協議の調わない時訴訟手続によつてこれを決するに過ぎぬのである。
被控訴代理人の陳述
(1) 控訴人主張事実中当初の借地権が控訴人主張のような理由により、なお存在していること、竝びに被控訴人は現在本件土地を使用せずその賃貸拒絶は正当の理由が無いということを否認する外その余の事実はこれを認める。
(2) 本件土地の借地権の期間は契約日の昭和十七年十一月以降二十年の昭和三十七年十月三十日までではない、控訴人は本件地上の建物を前所有者森三津次より買い受け被控訴人の承諾を得て借地権を讓り受けたのであるから、被控訴人が大正七八年頃に始めて建物所有の目的で建物の前々所有者某に賃貸した後借地法の施行により借地期間が三十年とみなされた結果昭和二十三、四年迄の存在に過ぎない。
(3) 本件強制疎開の必要は建物の疎開だけが必要であつたのでなく、疎開跡地を防空のために東京都が使用する必要があつたのである、從つて東京都は控訴人所有の建物を疎開するに当り建物竝びにその敷地の借地権の補償金として金六万千七百六十二円五十銭を控訴人に支拂つた上建物を疎開するに止まらず、本件疎開跡地を地主の被控訴人より現行地代を以て改めて借地して防空のためにこれを使用し疎開解除後は東京都は被控訴人に返地したのであるから右補償金を以て借地権までも買收したことは明かである。
(4) 控訴人は本件借地権の買收については控訴人の承諾がないので建物疎開では借地権は消滅する筈がないと主張するが本件疎開は強制疎開であつて権利者の承諾を要しない。
(5) 仮りに強制疎開によつて消滅しないとしても東京都は特別都市計画法に基き昭和二十一年十月一日本件借地一帶につき昭和二十一年第一次特別都市計画事業の区劃整理をなす旨及び所有権以外の権利で登記のないものの届出期間を同年同月三十一日限と定めて公告し、右期間までに届出ないときは権利を喪失する旨を警告したが控訴人はこれが届出を怠つたので同法施行令第四十五條により控訴人の本件借地地は消滅したものである。
(6) 罹災都市借地借家臨時処理法第二條第一項但書の「現に建物所有の目的で使用する」とは建物を既に所有している場合は勿論のこと、建物所有の目的で借地を現に使用して居れば足り、借地を現に使用している程度が本件の如く昭和二十一年四月下旬土木工事に着手して約二尺宛の土盛をなし、同年五月木造二階建興行場に堪え得る鉄筋コンクリート基礎工事を施行し、同年七月これを完成し、更に上層建築工事施行中昭和二十二年二月八日建築制限令により一時中止となつたものは建物所有の目的で現に使用しているものと見られるから、このような場合に新借地人の権利を廃除して前借地人の賃借の申出を優先せしむる必要はない。
(7) 控訴人は借地人のみ損害を受けて地主は損害がないから借地権は存続せねばならぬと主張するも、控訴人は約十万円を投じたとしても、補償金六万千七百六十二円五十銭を得ているのでその損害は僅少である、地主は本件の場合土地を買收されていないので損害はないが、利得もしていない。新借地人松浦在俊より出た金十二万円は本件土地附近一帶の地主、借地人、借家人等の利害関係人で昭和二十年八月終戰直後組織された復興協力会が取得して本件土地附近一帶の復興費に消費したものである。
(8) 仮に控訴人が前記借地の申出によつて借地権を獲得したとしても本件土地は前記区劃整理の計画によつて三割五分減少されたので控訴人は本件土地につき二百二十一坪八合九勺の借地権を主張することはできないのみならず、右計画は昭和二十三年十二月確定したが被控訴人は本件附近に多数の土地を所有するので本件土地の換地として受くべき土地が登記の如何によつては抹消されて換地せられず、換地せられるとしても他の土地と合筆分筆されて換地せられるときは換地の上に本件借地権の部分を確定することが不可能でなくとも困難となる。
(9) 控訴人は訴状の請求趣旨において借地権の確認を求め、請求原因において罹災都市借地借家臨時処理法に基く賃借の申出を主張しているが、同法に基く賃借の申出による裁判所に対する手続は借地権の設定及び借地條件確定の申立であつて確認訴訟手続によることは出来ない。何となれば借地権の設定及び借地條件が確定していないからで控訴人の本訴請求は手続を誤つている。
<立証省略>
三、理 由
控訴人が被控訴人所有の東京都新宿区東大久保三丁目五百十九番地宅地二百二十一坪八合九勺につき賃貸人を被控訴人、賃借人を控訴人、賃料を一ケ月金四十一円八十一銭毎月末日拂とする借地権(建物所有を目的とする賃借権)を有し、地上に建物六棟を所有していたところ、昭和二十年三月二十四日強制疎開命令により右建物はすべて除却されたことは当事者間に爭がない。
よつて右強制疎開により控訴人の前示借地権が果して消滅したか否かについて審按するに、成立に爭ない甲第四、第五号証、乙第一、第三号証及び原審証人永淵博の供述を綜合すれば、控訴人は右疎開において地上建物除却の補償として昭和二十年六月二十二日東京都より金六万千七百六十二円五十銭の支拂を受けたが(補償金受領の点は当事者間に爭がない)元來右の強制疎開は所謂第六次の建物疎開事業の実施として爲されたものであつて、右第六次の疎開の場合においては、東京都としては防衛局長の通牒(甲第五号証)の通り建物の買收價格の算出は税法により定められた賃貸價格を基準とし、これと建物経過年数に應じて定められている一定の倍率を以てこれを爲し、右により補償額を決定し、借地権に関しては右建物價格に包含せられたものとして別にこれが補償を爲さない取扱になつていたので、本件建物除却においてもこれに從い、借地権の補償として特定の金額は計上しなかつたが前示建物價格中に借地権の價格も包含せられたものとして前記金額の補償額を決定したものであることが認められ、これを左右するに足る証拠はない。從つて本件補償は建物より借地権を切り離した建物そのものに対する補償ではなくして、建物とその敷地の借地権とを一体にしたものに対する補償であることが明かであるから、本件強制疎開においては控訴人所有の建物ばかりでなくその借地権までも共に買い上げられたものと認むべきであり、これにより本件借地権は消滅したものといわざるを得ない。
控訴人は、強制疎開は防空法上から見ても建物の除却が目的で建物除却により通常生ずべき損害は建物の價格を補償すれば足るべく、防空上必要なき土地の借地権まで喪失せしめるべきでない。東京都が借地権を買收したものとすれば借地権は都の財産権であるから疎開解除後はこの処分については地方自治法第二百十三條の取扱をせねばならぬのに、これをせず土地所有者のなすがままに放置してあるところより見れば、眞に東京都が買收したものでない旨(前掲事実摘示控訴代理人の陳述(三))主張するが、当時の地方長官は防空上必要あるときは建物の除却ばかりでなく、その敷地を防空のため使用する等必要な措置を命じ得ること、從つて建物敷地の借地権についても借地権者の承諾の有無にかかわらずこれが買收をもなし得ることは防空法第五條ノ(四)ないし同條ノ(七)の規定に徴しこれを窺い得べく、本件補償額も建物と借地権を一体にしたものに対する通常生ずべき損失補償と認むべきであるから(控訴人としては仮にその額につき不服があつたとすれば防空法第十三條の規定により当時通常裁判所に出訴し得たのである)、これにより本件借地権が買收され控訴人がこれを喪失したことは明かで、東京都が仮に疎開解除後地方自治法第二百十三條の取扱をせず土地所有者のなすがままに放置してあるとしても、これあるがために東京都が本件借地権を買收しなかつたものと推断することはできないから控訴人の右主張は採用し難い。
しからば本件疎開当時における借地権が強制疎開によりては消滅しなかつたと主張してこれが存在確認を求める控訴人の第一次の請求は爾余の点につき判断するまでもなく失当である。
次に控訴人が昭和二十二年五月二十六日被控訴人に対し書面を以て本件土地について賃借の申出をなし右は同月三十日土地所有者たる被控訴人に到達したことは当事者間に爭がない。而して右賃借の申出は、罹災都市借地借家臨時処理法第九條、第二條による賃借の申出と認められるが、その土地を権原により現に建物所有の目的で使用する者があるときは右賃借申出をすることができないことは、同法第二條但書に規定するところである。ところで成立に爭ない甲第三号証、乙第二号証及び原審証人松浦在俊、当審証人鈴木喜兵衛、町田平三郎の各供述を合せ考えれば、被控訴人は、昭和二十一年四月右土地を訴外松浦在俊に対し建物所有の目的を以て賃料一ケ月一坪につき金一円とし期間の定めなく賃貸し、松浦は同月末より土盛の工事をなし、同年五月三十一日復興協力会鈴木喜兵衛名義を以て右土地を敷地とする建物(興行場一棟建築面積一階一七九坪五合、中二階一〇一坪五合八勺五才二階五〇坪)の建築許可申請をなし、同年七月一日許可を受けたが、同年六月中旬より七月初にかけて基礎工事を完成し、次いで本建築に着手したが、昭和二十二年二月八日に至り建築等制限令が施行された結果工事を中止したがその後右地上には二百二坪の博覧会場建物が建設され、この会場建物は博覧会終了後右松浦において讓り受けることになつている事実を認定することができ、右認定を左右するに足る証拠はない。右認定の事実によれば、控訴人の前示賃借申出当時右土地を被控訴人より賃借した松浦は建物所有の目的を以て右土地を使用していたものであり、たとえ建築工事を一時中止していたとはいえ、土地の使用までも放棄したものでないことが明かであるから、控訴人は本件土地につき右賃借の申出をすることはできないものといわねばならない。
控訴人は、地主が何等労することなく右借地権によつて金十二万円を獲得しているのに控訴人の賃借申出を拒絶し、控訴人の唯一の生活の根拠ともなるべき権利を失わしめるのは不合理であつて許さるべきではないと主張するが、控訴人が現在生活に窮し本件土地に対する借地権の獲得を切望していることは当審における控訴本人の供述により十分うかがわれるが原審証人松浦在俊の供述せる同人の出金にかかる権利金約十二万円なるものは前出証人鈴木、町田の各供述によれば右は地主の被控訴人が收得したものではなく、本件土地附近一帶の地主、借地人、借家人等の利害関係人で昭和二十年八月終戰直後組織された復興協力会が取得して本件土地附近一帶の復興費に費消したものであることが明かであるから控訴人の右主張は採用するに由なきものである。
なお控訴人は前掲事実摘示控訴人の陳述(六)の通り陳述して松浦在俊の賃借権は、控訴人の賃借申出当時消滅していた如く主張するが、その根拠に引用する罹災都市借地借家臨時処理法第二十九條第三項の規定は同法の附則規定であつて同法第二十八條で戰時罹災土地物件令が廃止せられた結果罹災建物の敷地についての権利関係を調整するために特に設けられたものと見られるので戰時罹災土地物件令に何等関係なくしかも從前の賃借権の消滅している本件においては疎開跡地について右附則規定を類推適用することは許されないものと解すべきであるから右主張は採用の限りでない。
しからば結局控訴人のなした本件賃借申出は無効であり控訴人は右申出によつても本件土地についての借地権を取得し得なかつたのであるから、これを取得したと主張してこれが借地権を有することの確認を求める第二次の請求も亦爾余の点の判断をなすまでもなく失当であるといわねばならぬ。
從つて控訴人の本訴請求はすべてこれを棄却すべく、右と同趣旨に出た原判決は相当であり、本件控訴はその理由がないから民事訴訟法第三百八十四條第一項第九十五條第八十九條を適用し主文の通り判決する。
(裁判官 大江保直 梅原松次郎 奥野利一)