大判例

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東京高等裁判所 昭和24年(ラ)77号 決定

一、当事者

抗告人 ○沢○

相手方 ○塚○江

二、主  文

原審判を取消す。

本件を前橋家庭裁判所中之条支部に差戻す。

三、理  由

本件抗告の要旨は原裁判所が本件についてなした審判は全部不服であるから、これを取消した上、相当の裁判を求めるというにある。依つて審按するに、相手方は、抗告人と昭和二十三年一月三十日裁判上の離婚をしたことを理由として、抗告人に対する財産分与の審判を同年十月三十日原裁判所に請求したところ、原裁判所はこれに基ずいて、抗告人に対し、その所有の、群馬県吾妻郡嬬戀村大字鎌原字大久保東五番の五原野七反弐畝参歩の中、別紙目録記載(記録第三四丁)の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)を結ぶ朱の点線にて囲まれる部分を分割し、これと同所字大久保西六拾壱番の拾六原野壱反四畝四歩を相手方に分与し、右分与土地に対しその所有権移転登記手続をなすべき旨の審判をしたことは、原審判書によつて明白である。然しながら原審の分与を命じた右原野七反弐畝参歩の中、別紙目録記載の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)を結ぶ朱の点線にて囲まれた部分は、原審判書添付の別紙目録を見ただけでは、その範囲を明確に知ることができぬ。基点を定めて周囲の長さを測定する等の方法によつてその範囲を数字で表示し、これによつて分筆登記や所有権移転登記をすることができるようにしなければならぬ。

すなわち、原審判は相手方の財産分与の請求を認容しながら、分与すべき財産を特定しなかつたものであつて、違法の審判というの外はない。なお記録中の戸籍謄本(記録第三〇丁)には昭和弐拾参年参月弐拾参日、夫○と離婚の調停成立云々と記載されてあり、相手方と抗告人の離婚が裁判上の離婚か協議上の離婚かも明白でない。従つて、抗告人の本件抗告は結局理由があるから原審判はこれを取消し、原裁判所に差戻すべきものとし、家事審判規則第十九条第一項を適用して、主文の通り決定する。

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