東京高等裁判所 昭和25年(う)1424号 判決
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(理由)
職權を以て案ずるに本件起訴状罰條の部には昭和二二年政令第一六五號第一條及び第三條、外國爲替管理法第一條及び第三條第七條昭和二〇年大藏省令第九八號第五號を掲げているところ、原判決罰條の部には昭和二二年政令第一六五號第二條第三條、外國爲替管理法第一條第七條昭和二〇年大藏令第八八號第五條その他を適用しているのであるが右昭和二二年政令第一六五號第一條を第二條に昭和二〇年大藏省令第九八號第五號を昭和二〇年大藏省令第八八號第五條に變更適用するにつき原裁判所は原審各公判期日を通じ檢察官に對し罰條の追加、撤回又は變更を命じた形跡は少しも認められない。かくの如く裁判所が審理の過程において被告人に適用せらるべきことを豫め明らかにしないままに審理を終結し突然判決において起訴状に記載されていない罰條を適用するが如きは假令その適用せられた罰條が正當のものであるとしても被告人の防禦に實質的不利益をもたらすこと勿論であつて刑事訴訟法第三一二條刑事訴訟規則第二〇九條の精神に違反しこの種訴訟手續に關する法令の違反が判決に影響を及ぼすべきこと明らかであるから原判決は破棄を免れない。