大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)3478号 判決

その要旨は原判決は証拠として、宮崎浩の司法警察員に対する第一回供述調書の記載を引用しているが、同人の供述中には伝聞事項が存在する。而して同一人の供述中に伝聞事項と然らざるものとがあるときは、伝聞事項を排斥して伝聞事項でない部分だけを証拠に引用しなければならないのに、原判決はその区別をしないで、宮崎浩の右供述記載全部を一括して証拠に引用したのは採証の法則に違反すると謂うのである。

よつて按ずるのに、原判決には所論証拠の標目をかゝげてあつて、その証拠の中に所謂伝聞証拠が存在することは所論のとおりであるが原判決はこれを排斥して、そうでない部分を証拠としているものと解するのを相当とする。仮りに所論伝聞証言をも罪証に供したものと解しても記録によると被告人並びに弁護人はこれを証拠とすることに異議がなく、同意したことが窺われるから右伝聞証拠も証拠能力を取得したものというべきである。従つて原判決には何等採証の法則違反は存しない。論旨は理由がない。

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