大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)3820号 判決

被告人の原判示第二の(一)の恐喝の事実は、原判決挙示の証拠に依りこれを認めることができる。すなわち被告人が昭和二十二年三月頃の午前中原判示場所において、渡辺義雄に対する金二千円の債務の支払を免かれるため、同人の代理人としてこれが支払を請求した同人の実弟渡辺辰夫を殴打したことは原判決の挙示する原審証人渡辺辰夫の原審公判廷における供述に依りこれを認めるに足り、又渡辺辰夫をして右貸金二千円の請求を断念させ、延いて債権者渡辺義雄をして一時これが請求を断念させ、右債務の支払を一時免かれたことは、刑法第二百四十九条第二項にいわゆる財産上不法の利益を得た場合に該当すること勿論であつて、所論のように、右渡辺義雄をして債務取立の途なからしめた場合でなければ、同条にいわゆる財産上不法の利益を得たものということができないと解すべきではない。その他記録を精査検討しても原判決の右恐喝の事実の認定が誤認であることは到底これを窺うことができないから、原判決には所論のような違法はなく、論旨はいずれも理由がない。

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