大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)4598号 判決

共同被告の関係にある数人の被告人に、国選弁護人を附する如き場合でも共同被告の関係にあるという丈では常に必しも利害相反する関係にあるとは断言できないから同一国選弁護人をして共同被告人数名の弁護をさせることができるのは勿論であり、仮に利害関係相反する数名に同一国選弁護人を附したからといつて必しも其の選任が無効となるものとはいえない。今本件起訴事実を観るに、被告人高村亦男は進駐軍兵士から軍票を受取つて不法に所持し、被告人高村米春は右亦男から同人所持の右軍票の一部を受取り被告人小俟方まで持参して不法に所持し、被告人小俟は右高村米春、高村亦男等から右軍票を買受けて収受したというのであり、各被告人は関係部分につき右事実を肯定する供述をしていたのであるから、右三名の被告人は必しも利害相反する関係にあつたものとはいえないのである。尤も原審の審理の過程に於ては情状に関する点につき被告人高村米春に於て被告人小俟まつ代の不利に帰する如き供述をした個処がないとはいえないが、要するに些細の点であつて、之を以て共同の国選弁護人の選任を不法ならしめひいて判決に影響を及すべき違法が冒されたと論ずることは許されないのである。よつて論旨は理由がない。

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