大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)1598号 判決

記録を調べてみるに、原審第一回公判調書には、公判をした年月日の記載として、単に、昭和二十六年 月 日と印刷した不動文字があるのみであることは、所論の指摘するとおりである。而して、刑事訴訟法第四十八条には「公判期日における訴訟手続については、公判調書を作成しなければならない。公判調書には、裁判所の規則の定めるところにより、公判期日における審判に関する重要な事項を記載しなければならない。(以下略す)」と規定しており、刑事訴訟規則第四十四条には「公判調書には、次に掲げる事項その他一切の訴訟手続を記載しなければならない。一 公判をした裁判所及び年月日(以下略す。)」と規定しているのであるから、右原審第一回公判調書には、裁判をした年月日の記載が不完全である点において、前示刑事訴訟法第四十八条、刑事訴訟規則第四十四条に違反する違法があるものと認むべきことは、所論のとおりである。しかし、右原審第一回公判調書には、該調書の作成年月日として「昭和二十六年二月二十七日」なる記載があり、これを、記録編綴の原審における公判期日表の記載と対照するときは、右原審第一回公判は、原審裁判官において、予め指定した昭和二十六年二月二十七日の公判期日に行われたものであることが推認し得られるところであるから、右公判期日における前示の如き程度の瑕疵をもつては、未だ、所論のように、該調書全部を無効とし、ひいて原審における訴訟手続全部の無効を来すものとは解せられないのであつて、ひつきよう、原審における前示訴訟手続の法令違反は、判決に影響を及ぼすことが明らかである場合には該当しないものと認めるの外なく、従つて、論旨は採用することができない。

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