東京高等裁判所 昭和26年(う)3719号 判決
所論は当初本件起訴状の冐頭に記載せられた「(被告人は)酒癖が悪く富里村農業協同組合の人々から嫌悪されていた者であり特に同組合職員西村一郎とは不仲であつた処」という文言のため本件起訴は刑事訴訟法第二百五十六条第六項の規定に違反し無効となつた旨主張するのであるが、同文言は本件犯行の動機の一つとして掲げられたものであると認めるべきであつて、原判決の判断において示されたとおりの理由により公訴提起の手続を無効ならしめる程度の瑕疵ではないと解せられるから、所論は採用の限りでない。
論旨は理由がない。