東京高等裁判所 昭和26年(う)5980号 判決
刑法所定の教唆という語は、犯罪能力ある他人をして一定の犯罪を実行する意思を生ぜしめることを意味するものであること並びに原判決がその事実摘示において教唆という語を用いただけでその教唆がいかなる情況の下でどんな手段方法等をもつて行われたかについて判示しなかつたことは、いずれも所論のとおりであるが、この教唆という語は前記のとおり刑法上の用語であると同時に、前記と同一の内容を含んだ通常用語でもあること、論旨指摘の窃盗、強盗ないし殺人等の語の場合と同様であると認められるから、原判決の教唆に関する前記のとおりの事実摘示には所論のような違法は存しないというべきである。
論旨は理由がない。
(註 本件は量刑不当により破棄自判)