大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(ネ)1156号 判決

甲第三号証(乙第三号証の二)に日光町備附の山岳図であるが、被控訴人はその公図としての信憑性を争い、山岳図は元来見取図に過ぎないのであつて、もとより正確な測量に基ずいて作成されたものではなく、わずかに地形の概要を知りうるに過ぎないものであると主張するのであるが、当審における証人石川正次郎、沼尾林(第一回)の証言によれば甲第三号証の山岳図は、明治九年から三年間にわたり現地につき丈量の上作成せられ明治十二年九月二十二日に至り完成したものであり、これには当時の区長及び測量関係者の記名があるのであつて、十分信憑するに足りる公図であること並びにこの山岳図に基ずいて乙第五号証の税務署備附の公図が作成されたことが認められ、乙第十六号証当審証人小幡源蔵、山本三郎(第二回)の各証言によれば、乙第十六号証(松原町蛇沢山林地図)は大正八年当時蛇沢千二百八十六番の四の山林の共有者が作成した右山林の分割図であつて、千二百四十三番の隣地に千二百八十六番の八十五の地番を附した地域が記載されているが、これがすなわち小林嘉兵衛所有の蛇沢千二百八十六番の八十五の山林であることが認められ、しかも乙第十六号証は、法務局備附の図面である乙第五号証及び沼尾林の測量図である乙第四号証とともに蛇沢千二百八十六番の八十五の山林の地域、形状及び隣接地との関係においてほとんど一致していること、そして甲第三号証(乙第三号証の二)に記載された千二百七十四番と千二百四十三番千二百四十四番との間に介在する無番の地域を仮りに千二百八十六番の八十五とするならば、右山岳図、公図測量図、山林地図は、ほとんど符合することが認められるのであつて、従つて甲第三号証は最も信憑するに値する証拠資料といわねばならない。

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