大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(ネ)2335号 判決

控訴人川端トシ子の控訴を棄却する。控訴費用中控訴人西岡明と被控訴人との間に生じた部分は弁護士坂本三次郎の負担とし、控訴人川端トシ子と被控訴人との間に生じた部分は控訴人川端トシ子の負担とする。

二、事  実

控訴人川端トシ子訴訟代理人は当審における本件口頭弁論期日に出頭しないが、その陳述したものとみなされる控訴状には原判決を取消す、被控訴人の請求を棄却する、訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする、との判決を求める旨の記載があり、弁護士坂本三次郎は控訴人西岡明の訴訟代理人として控訴状を提出し、右控訴状には前同様の記載がある。

被控訴代理人は控訴人西岡明の控訴につき控訴却下、控訴人川端トシ子の控訴につき控訴棄却の各判決を求めた。

当事者双方の事実上の主張証拠の提出、認否は、被控訴代理人において控訴人西岡明の控訴はその訴訟代理人と称する坂本三次郎に正当な訴訟代理権がないから不適法であると述べた外原決の事実のらんに記載されたところと同一であるからここにこれを引用する。

三、理  由

控訴人西岡明の控訴は弁護士坂本三次郎がその訴訟代理人としてしたものであるところ、控訴状添附の訴訟委任状には西岡明名義の記名はあるが捺印がなく、右西岡明の記名は他の筆跡と同一であつて同人の自署とは認め難く、結局これによつては右坂本三次郎に正当な訴訟代理権のあることを証しえないものであるから、控訴人西岡明の本件控訴は不適法として却下すべきものである。

被控訴人の控訴人川端トシ子に対する請求を正当として認容すべきことは原判決の理由に示すとおりであるからここにこれを引用する。すなわち原判決は相当であり、控訴人川端トシ子の本件控訴は理由のないものとして棄却すべきものである。

よつて訴訟費用の負担につき民事訴訟法第三百七十八条、第九十九条、第九十八条、第九十五条、第八十九条を各適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 藤江忠二郎 原宸 浅沼武)

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